7人兄弟の歯科物語4

-じゅんた(少しのぞむ)- ページ29

りゅうせい :
今日は久しぶりに7人揃っての夜ご飯。
いつもは揃わないのは俺が帰るの遅いからなんだけどね。笑

のぞむとだいき君はテンション爆上がりって感じ。
仕事が休みだったともひろ君は、何でもない日にしては豪華すぎるくらい豪華なご飯を作ってくれていた。


あきと :
みんなすごい楽しそうで、ご飯もいつも以上に時間がかかっているけど楽しいからたまにはいいか。


じゅんた :
このわちゃわちゃした空気、改めて弟たちみんな愛おしいなと思う瞬間。
まぁだいきは、ダルすぎるけど。笑

ともひろはデザートまで作ってくれて、みんなで美味しくいただく。


"ガリっ

「いだっ！」


ともひろ :
「え、ごめん何か入ってた？」

じゅんた :
盛り上がってたみんなは静かになって俺の方を見つめる。

そして俺の口から出てきたのは白いカケラ。

たかひろ :
「あら。
欠けた？取れた？」

じゅんた :
「んー…」

急いで舌で歯列をなぞる。

「…右上の取れたかも」

たかひろ :
「痛みは？」

じゅんた :
「大丈夫」

あきと :
「痛くないなら、食べちゃお？
後で診せて」

じゅんた :
「うん」


ともひろ :
「のぞむ大丈夫？」

のぞむ :
「…ダイジョブ」

じゅんた :
「ごめんごめん。
俺大丈夫だから食べような？」

のぞむ :
「ん」

あきと :
じゅんた君よりのぞむの方がしょんぼり。笑

でもすぐにだいきが、盛り上げてくれたおかげでのぞむも復活。

.


じゅんた :
デザートも食べ終えて、一応歯を磨いてからあきとの部屋に向かった。

あきと :
「あ、待ってたよ。
痛みどう？」

じゅんた :
「痛くはないんだよね」

あきと :
「じゃあつけるだけでいけるかな。
取れたの持ってる？」

じゅんた :
「うん」

そう言ってティッシュごと渡す。

あきと :
「ありがとう。
上の歯だっけ？
ごめんここ寝転がってくれる？」

じゅんた :
「ん」

あきとのベッドに横になると、携帯のライトをつけてミラーを持ったあきとと目が合う。


あきと :
「…。笑
あの、口開けて？笑」

じゅんた :
「あ、ごめん。笑
見つめ合っちゃったね」

ちょっと恥ずかしくなりながら口を開けた。

あきと :
「え、これ痛くないの？」

じゅんた :
「痛くないけど」

あきと :
「これ虫歯になってるし、ちょっと深そうだよ」

じゅんた :
「まじ？」

あきと :
「今からいく？」

じゅんた :
「その感じだとすぐ治らないよね？」

あきと :
「レントゲン撮ってみないと何とも言えないけど…」

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