7人兄弟の歯科物語3

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じゅんた :
あきとはともひろを抱きしめて、優しく背中をトントンしだした。
赤ちゃんじゃなくても眠くなりそうな優しいトントン。

俺とたかひろは年上だからやってもらったことないけど、弟たちは昔からこれが落ち着くらしい。
もちろん大人になってからは、なくなったけど、ともひろも泣き止んであきとにからだを預けてるから心地良いんだと思う。

あきと :
「ともひろが頑張ってるのわかってるからね。
大丈夫。ともひろならできるよ。
兄ちゃんたちはともひろの味方だよ。
だいじょーぶ。^ ^」

ともひろ :
「…はなみず」

兄たち :
「ふふっ。笑」

だいき :
「あきと君で拭いちゃえ。笑」

あきと :
「ちょ、やめて！笑
ティッシュティッシュ！」

ともひろ :
「ふふっ。笑」

たかひろ :
「ほらティッシュ」

ともひろ :
「たかひろ君が拭いて！」

たかひろ :
「えー。笑」


あきと :
文句言いながらも拭いてあげたたかひろ君。
ちょっと元気でてきたかな？
もうだいぶ時間も経ってしまったし、そろそろ始めるか。

「よし、ともひろ。
早く終わらせておうち帰ろうね」

ともひろ :
「うん」

たかひろ :
「じゃ、ここごろーんして？」

ともひろ :
「…ん」

たかひろ :
「えらいよ^ ^
次お口あーんして？」

ともひろ :
「できないぃ…泣」

たかひろ :
「じゃあちょっとお手伝いするね？」
顎をくいっと下げるとすこーしだけ開く口。

あきと :
「お、えらいなぁ^ ^」

たかひろ :
「口を開けるのお手伝いしてくれるの入れるな？
どう？大丈夫？」

ともひろ :
「…ん」

たかひろ :
「次は、ともひろの歯を守ってくれるゴムつけるからね？」


ともひろ :
「んんぅ…」

たかひろ :
「やだね。ごめんな。
大事なやつだからこのままにさせてね。
そしたら詰め物外していくから音するけど、痛くないからね」

"ギュイーン

だいき :
開口器みたいなのと、ラバーダム？とかいうゴムがつけられて、治療が始まった。
ともひろは治療とか大丈夫なタイプだと思っていたけど、やはり音がするとぎゅっと手を握られた。
まぁ治療が好きな人はいないか。


じゅんた :
たかひろが集中して治療を進め、あきとはバキュームしながらたくさん声をかけてあげている。

詰め物はすぐ取れたみたいで、今度は虫歯の部分を削っていくらしい。


"キュイーーーン

たかひろ :
虫歯深いなぁ…
可愛い弟の歯をこんな風にしてしまって、しっかり検診しておけば…と反省する。

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