第十一話 詮索 ページ12
『子を成せる躰だとしても子を成せない』
阿多「……」
『失敬、嫌な話でしたね』
阿多「いや、私から始めた事だ」
茶も飲みきった所で、帰る支度を始めた。
『では、一週間後よろしく頼みましたよ』
阿多「私より身分が高い方に下仕事をさせるのは正直気が重いが、力添えしよう」
『ありがとう、ではお休みなさい。』
阿多妃が用意した部屋へ行く。部屋付きとなるとこうも広く感じる。寝床も机も棚もある。立派なものだ。暫くは病人扱いだが私にはやることが幾つかとある。
[ホーホー]
『あら、
襖から現れた使い梟
付き人たちと帰ったと思ったが、この梟は幼い頃から私に付きっきりでなかなか離れてくれない。
[ホーホーホー]
『もうここに寄ってはいけないよ、さ帰りなさい』
指で子供を撫でるように毛を撫でて、梟は満足したのか大きな翼を広げて故郷へ帰っていく。
見送ったところで襖を閉めて,筆を取り出す。
『さて、顔の方も先にいじっておくか』
宝石眼は特殊な事例で目の色を変えることができる。
まぁ神官の特権と言えるべき秘術だが。
目の色を変えられる芸当のみで、その他の伝説級の術などは使えない。
素っ気ない琥珀色に変更し、輪郭を変えるべく口に詰め物を施す。
顔色はやや焦げめに、腫物なども粘土を混じえたもので肌に貼り付ける。
あれやこれやと何時間もかけていると
鏡に映る自分は別人だ
『麗麗の完成だな、にしても化粧の才能が有る。』
夜な夜な自分の事を褒めてから寝所についた。
_______________あれから一週間が経ち、
阿多妃直々に侍女たちを紹介してくれた。
私の姿を知っているからこそ麗麗の姿をまじかで見て少し顔が引き攣っていたのは口が緩みそうになった。
それから清潔に保てと服は新調してもらった。
なぜ麗麗が柘榴宮に入れたのかは謎だったが、それも時間の問題であった。
───
『見たいな感じで、身体も万全だし。部屋付き侍女に昇級したし、上手くやってるよ、猫猫の方は毒味役なんでしょ?身体は大丈夫なの?』
猫猫「ああ平気だよ、ただ」
『ただ?』
猫猫「あの宦官、お前のことばっか聞いてくるんだよ、これから気をつけろよ」
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化鮎(プロフ) - ななしさん» 読んでくださってありがとうございます。すみません今気づきました。最後まで書いたのですがどうやら消えちゃったようです。知らせてくれてありがとうございます。どうぞ今後もよろしくお願いします(❁ᴗ͈ˬᴗ͈) (3月18日 21時) (レス) id: 0a7cb3211d (このIDを非表示/違反報告)
ななし - いつも楽しくお話読ませていただいてます!18話刺客が途中で終わりになってしまっている気がします。確認の方よろしくお願いします!続き楽しみにしてます( *ˊᵕˋ )ノ (3月17日 19時) (レス) id: 60cf5c463f (このIDを非表示/違反報告)
化鮎(プロフ) - さふゆわさん» ჱ̒ ー̀֊ー́ )頑張ります (3月13日 10時) (レス) id: 0a7cb3211d (このIDを非表示/違反報告)
さふゆわ - 続きがきになる〜!!! (3月12日 23時) (レス) @page21 id: da462b131e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あゆみ | 作成日時:2024年2月25日 1時