犬派なんだね伏黒くん２

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『お疲れサマーランド〜』


「…お疲れ」




呪霊を大方倒した私達は建物から二人で出てきたけど先生の姿はなくて。




『悟先生いないじゃん。まあ忙しいのか』



「ああみえてあの人特級だからな」



『でもうちらは任務終わっちゃったし…先帰ろっか、』





気分がどこか上の空のまま歩き出すと伏黒に「なあ」と声をかけられる





「…お前、任務中なんかあったろ」



『なんで？ないよ。

やだなあ、伏黒ったらほんと心配症なんだから〜』





「言えないほど頼りねーのかよ」





ふざけて言ったのに少し怒ったみたいに言い返してくる





『…いや、なにもないって言ってんじゃん笑

言えないとかそんなんじゃないよ』




「じゃあ俺が気付かないと思って舐めてんのか」




『……』





…うざ。


いつも無口でなにも見てませんみたいな顔してるくせにこういう時ばっかり気付いてきやがって。






『…お母さんに似てるって言われたの』



「お母さん…？誰に」



『顔は覚えてないけど…背の高い男の人』




「心当たりは、」



『わかんないよ家族の顔なんて誰一人覚えてないんだから…』






ぐしゃ、と自分の長い髪を掴む





『でも別に何もされてないし大丈夫だから。

それより早く帰ろう、』




「…そうだな」







こういうのは忘れるのが一番でしょ？知ってる




そう思いながら俯いてると頭にぽん、と手を乗せられる




「またなんかあったら言えよ」



『…分かったって心配症。』








でも私には伏黒が居てくれれば大体大丈夫なんだよ。







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