口付け ページ4
運良くというか、悪くというか、そこは梵天が管理している工場で、カタギに見られることは無かった。
サツが来る前に帰ろう、そう竜胆に声をかけられ、ふと目をやると、そこには小さな女の子が青ざめた表情で立っていた。
俺も、竜胆もマイキーも、すぐ娘だと気がついた。
泣きながら
“お父さんは…？”
と聞く少女に、俺たちはなんと答えるべきなのか、生かすべきなのか、正直戸惑った。
“助けてくれて、ありがとう”
そう一言、娘は言った。
俺達は、助けられなかった。
だけど、彼女は言った。
助けてくれてありがとうと。
反社の俺たちにだ。
そこからの記憶はあんまりない、
とりあえず、サイレンの音がしたから、
黙って、去った。
あいつの娘が、俺たちのことを言うんじゃないかっていう心配は何故か無かった。
言わないと、謎の確信があったからだ。
だから、退院前に会いに行った。
扉を開ければ、
月の光に照らされ、儚げな表情を浮かべる少女がいた。
あの時とはまた少し違う、
全てを失ったものの顔をしていた。
こちらに気付くと、少し怖そうな顔をしていた。
俺が口封じに来たとでも思ったんだろう、
頭を撫で、確か何かを呟いた気がする。
その後は、安心したのか少女は寝た。
すやすやと寝息をたてる少女のデコに軽く口付けをした。
ありがとう。俺たちを助けてくれて。
その気持ちを込めて、
俺は口付けをした。
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しゃけ。(プロフ) - はなさん» ご丁寧にありがとうございます🙇🏻♀️❕ (2021年12月7日 9時) (
レス) id: e378aa26bd (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - しゃけ。さん» もう消せてましたよ〜！ (2021年12月6日 17時) (レス) id: 1f4f011eda (このIDを非表示/違反報告)
しゃけ。(プロフ) - はなさん» ご指摘ありがとうございます🙇🏻♀️❕多分、、外れてるかと思います……色々やってみます…🤦🏻♀️❕ (2021年12月6日 16時) (レス) id: e378aa26bd (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - オリジナルフラグたってますよ……！ (2021年12月6日 14時) (レス) id: 1f4f011eda (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しゃけ。 | 作成日時：2021年12月2日 22時
