君に似合う花 (ページ2)

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Monologue ページ2

初めて見た時、

好きだと思った。

この人と一緒にいたいと思った。

隣にいたいと思った。

でも、私じゃ隣に立てなくて到底追いつけないところにいて。

だから、せめて

せめて、

あなたが抱えているものを、一緒に背負える所にいたかった。

「Aちゃーん。」

『どうしましたか、蘭さん。』

「ねぇいい加減さその堅苦しいのやめようよ？」

『私は蘭さんの側近なので、あくまで部下です、上司に楯突くことは出来ませんよ。』

「ぶーぶー。冷たい。」

蘭さんは、暖かい、そして甘い。

それは私にだけじゃない、

皆に甘い。

それの事実が私の胸にツンと刺さる。

『では、蘭さん、失礼します。夜遊びは程々にお願いしますね。』

今日も仕事を終わらせて、蘭さんの部屋を後にする。

明日の朝、この部屋に女の人がいないといいな……。と心の中で小さく願った。

「Aちゃんが相手、してくんないの？」

扉に手をかけ、一瞬だけ、頭が白くなった。

『……私はただの側近ですよ、蘭さん。』

「いいじゃん。」

『仕事とプライベートは別ですよ、蘭さん。』

「ぶーぶー。けちぃ！」

そう不貞腐れながらも、手を優しく振る蘭さん。

今日はどんな女と寝るんだろう。