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お仕事 ページ2

兄side

僕、椛時雨と妹の椛深雨は情報屋を営んでいます。僕たちは家系から特殊なもんで、情報を集める手段も他の人と変わっています。今日は、そんな僕らの働いている姿を皆様にお見せしましょう。




妹「ねぇ、お兄ちゃん。この喫茶店だよね?
  お客様との取り引き先は」

兄「うん、ここですね。入りましょう。きっと、既に待っておられる筈ですから」

僕たちのご依頼の受け取り方も特殊です。元々、僕たちの専門は妖怪や霊関係。だから大体がそれに関する人からの依頼が多いですね。祓い屋や、術師。霊媒師など数多く。そういうときは、そういったものから自分たちが好かれやすいのもわかっているので僕たちの事務所で仕事の話をさせてもらう事が多いです。あそこが1番安全なんですよね、結界も厳重にしてあるので。
けれど、一般の方からもご依頼を受けます。妖に関する方々は霊力入りの手紙や式神を使って頼まれますが、一般の方にはそういったことはまず出来ないのでされません。普通に、手紙が事務所に届きます。

ここで、一般の方からのご依頼を受ける上でのルールというものがあります。
まず、手紙に依頼する内容はけして書かない事。これは、お客様のプライバシーに関わりますから。誰に見られるのかわかりませんのでね、そこはご遠慮して貰っています。手紙に書く内容は、依頼をする待ち合わせ場所、時刻、日にち、そして、依頼主の名前。それを必ず直筆で書いてもらう事です。
深雨や僕は、直筆で書いて貰えればそこから微かに残ったその人の霊力を感じ取る事ができます。なので、依頼主が誰なのか見つけることが出来るのです。

ということで、事務所に届いた手紙を握り、喫茶店へと僕たちは足を運びました。
落ち着いたbgmの流れる、お洒落な内装の喫茶店ですね。

妹「あ、あの女の人だ」

窓際の一番端の席。上品で美しい女性が、どうやら僕達のお客様のようですね。

妹「こんにちは。貴女が蔵持百華さん?」(すみません、依頼主の名前適当です)

蔵持「あ、はい!そうです、、、えっと、あなた方は」

兄「失礼しました。ご挨拶がまだでしたね。
  僕たちは、貴女からご依頼を受けた名も無き唯の情報屋です。どうか、ぼくのことは(あお)とお呼びください」

妹「宜しくね、お姉さん。私は(あかね)って呼んで」

僕らは実際は偽名を使って働いています。本名は、どのような相手でも教える訳にはいきませんのでね。

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作者名:犬塚みかこ | 作成日時:2023年1月9日 20時

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