番外編 ページ6
今度は、忍田と東が戸惑う番である。
忍田「いや、そこまでしてもらう訳には」
東「俺はともかく、忍田さんに尽くしてくれれば」
忍田「東!?」
A「何言ってるんです?どちらともですよ。というか、よく見れば、、、隈が酷いんだけど」
Aは自身の頬を膨らませ、すぐそばに居る東の目元に触れる。2人とも、日頃から忙しいのでやつれて隈が酷くなってるのである。
修「ならば、睡眠は取った方がいいですよ」
辻「なら、ココアとかホットミルクとかにしますか?そちらの方が、眠りやすいかと」
A「いや、お茶でいいよ。まずは、お腹いっぱい食事してもらわないと。じゃあ、お雑煮温めてくる」
忙しなく、2人をもてなすために動く斉藤隊。唯一、炬燵で2人と一緒に寛いでいる、、、いや、2人のことを見張っているのは雫だけである。
雫「最近休めてないんですよね?ここは、俺らに甘えてくださいよ。あと、あいつら嬉しそうなんでそのままで」
忍田「え?」
東「なんで、、、?」
雫「俺達からして、貴方らは1番頼り甲斐のある大人なんです。そんな貴方達が弱っていても、俺ら幻滅なんかしない。それどころか、次は自分らに頼ってほしいと思うんです。こんな機会だから、素直に俺達に甘えるんですね」
意地悪そうに笑みを浮かべ、2人に語る雫。斉藤隊は皆、中学生以下の子供です。だからこそ、身近の大人である2人のことを最も頼りにするし、大好きです。なので、2人が落ち着ける場所が、自分たちならとことん甘やかしてあげたいと、思ってしまうんです。これは斉藤隊の恩返しであり、我儘なのです。
A「どうぞ、斉藤家のお雑煮です。超美味しいですよ〜」
東「わっ、凄く美味しそうだな」
忍田「ありがとう。いただきます」
出汁のよく効いた優しい味に、一口サイズで食べやすい具材、そして、大きなお餅。食欲を誘う、とても美味しそうなお雑煮である。
A「んっ、熱かったかな?」
東「いや、大丈夫だよ。美味しいな」
忍田「本当だな。これは、斉藤のお母さんが作られたのかい?」
A「そうですよ〜。絶品でしょ?」
雫「何ドヤ顔してるの」
修「ふぅ、やっぱりお餅ってお腹に溜まりますね」
辻「修くん、大丈夫?もし、お腹いっぱいになったら残していいからね。無理して食べなくていいから」
修「わかりました。ありがとうございます」
美味しそうに、楽しそうにお雑煮を食べる6人。偶には、こんな1日も良いでしょう。
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作者名:犬塚みかこ | 作成日時:2022年12月28日 21時