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15（回想） ページ16
ある日の夜のことだった。
冷たい風が吹く季節。そろそろ秋だろうか。
そんな時期だった。
「私に付いてこないか」
いきなり声が聞こえた。
何が何だかわからないまま声の主を探す。
「烏よ。契約をしないか。」
目の前に急に現れたのは大きな立派な角を持つ、マレフィセント様だった。
「私はマレフィセント。お前を新の姿にさせてみせよう。そして私のお供につくがよい。」
そう言うとマレフィセント様は私に何かを振りかけた。
一瞬のまぶしさに目を瞑った。
恐る恐る目を開けると、そこにはいつもとは違う視点だった。
マレフィセント様は私に鏡を向けた。
そこには、マレフィセント様と同じ、角、手、足があった。
「御覧よ。とても美しい姿だ。お前のことを今日からマルフィと呼ぼう。」
それが私、マルフィの誕生だった。
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作者名：佐伯 | 作成日時：2017年10月16日 23時
