・ ページ6
しばらくして根津さんが部屋に入ってきた。
他にも女のプロヒーローが入ってきた。
個性を使ってあっちの状況は分かっていた。
貴「結構手こずったんだね。」
私は根津さんを見てそう言った。
彼は私を必ず雄英で"ヒーロー側"にする事と引き換えに私を預かる事になったらしい。公安は意地でも私を
彼は可愛らしく相澤さんの膝に乗って私に話を始めた。
根津「待たせてすまないね。状況は君なら分かっていると思うけど、説明させてもらうよ。」
貴「説明は結構だよ、無駄は省こう。」
私がそう言うと、根津さんは少し笑っていた。
根津さん曰く、私は明日から雄英高校"1年A組"の生徒になり、寮での生活をする事になるらしい。そして、監視は相澤さんで継続するみたいだ。名目上の監視はやはり必要らしい。
そして、その話が終わると私はすぐに車に乗せられた。
貴「家族にも合わせてくれないんだ。」
根津「君の祖父の個性と君の個性は…
貴「相性が良すぎるって？」
私がそう言うと車内は少し気まづい空気になった。
面倒臭いので私は何も言わずドアの方にもたれかかって窓の外から見慣れた景色が離れていくのを見ていた。生まれた時から暮らしてきた街を去るのは思ったより寂しくなかった。
ジジイ、ごめんな。頑張ってくれたのに。
相澤「寮には最低限の家具が揃えられている。必要な家具があればこちらで用意する。」
貴「ねぇ、相澤さん。エリって子に会わせてよ。私の個性なら彼女に触れても彼女が私を"巻き戻す"前に私が彼女からの個性によるアクセスを"拒否"できるから消えないよ。」
私がそう言うと相澤さんは少し悩んだような様子を見せた。
よっし、このまま進めれば確実に王手だ。そう思っていたが、私は計算を見誤っていた。"ハイスペック"という個性を持った化け物が居ることを計算に含めていなかった。
根津「ダメだよ、だとしても君が行くのはリスクが高い。このまま雄英に行くよ。」
貴「……はーい。」
暇なので、私は目を閉じて"記録"していた映像を見た。私は今から始まる雄英生活を記録していつかジジイに見せてやろと思った。
頭の中で流れる、大きな怪物を倒すエリを抱えた少年。
私は彼がどうにも気になっていた。
━━━━━━━━━━━━
家族の個性
祖父の個性 "フル"
母の個性 "透視"
父の個性 "データ"
弟の個性 "分析"
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 586人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：楸 | 作成日時：2022年11月27日 0時
