雨が288粒。 ページ43
昼休みに岡野さんと前原君は仲直りし、其の侭放課後に成った。
カエデと赤羽君と中村さんが何やらしている様だったが、大して興味は無い。
「中也さん、一寸善いですか?」
「?善いぞ。」
帰る前、私は裏山に中也さんを連れて行った。
改めて云うと成ると、少し恥ずかしい。
「如何した?帰って外食行く準備しなきゃなんねェだろ。」
「少しだけ、少しだけですから。」
私は隠し持っていたチョコを中也さんに渡した。
「何時も、有難う御座います。」
「おう、此方こそありがとな。」
「あ、因みに本命じゃないですからね?」
今中也さんに渡したのは感謝を伝えるだけの物。何時もお世話に成っているから。
「其れはお世話に成ってるからで……本命のは外食の時に。」
「態々二個も作ったのか?」
「中也さんのは特別にしたいなって思って。厭でしたか?あ、其れ共重かったですか?」
そんな事無ェよ。嬉しい、そう云って中也さんは優しく嗤った。善かったです、と私も笑顔で返した。
「味見したんですけど、美味しくなかったら済みません。」
「名前が作ったやつなら、不味くても食うよ。処で、此方は何なんだ?」
「トリュフとかクッキーです。」
答えているだけなのに、何故か恥ずかしく成って来る。恥ずかしさを隠す様に、彼に抱き着いて、胸に額を押し付けた。
「おいおい、今度は何だ?」
「な、何か急に恥ずかしく成っちゃって。」
「………名前を食いたく成って来た。」
「はい?!だ、駄目です!!絶対駄目です!!」
「ンな全力で否定しなくても……」
落ち込んだ声色だったので慌てて、そういう意味じゃなくてですね、最近中也さん休めてないから其の時間を休憩にでもって、と云った。中也さんは、ンな慌てなくても、と嗤った。
其の笑顔に胸が高鳴った。
「うわあ、もう、好きです!」
「俺も好きだぜ。」
笑みを零す程、幸せを噛み締めていた。
「中也さん、徐々帰りま…あ!済みません、一寸教室に忘れ物取りに行って来ます!」
ほんと、済みません!、と云って校舎へと駆けて行く。
忘れ物というのは半分本当で半分嘘。忘れ物は筆箱。別に於いといても大して問題は無い。でも、教室には
.
.
.
_______赤羽君が。
275人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
バンビ(プロフ) - ぬうさん» いえいえ! (2017年4月5日 17時) (レス) id: fcb4695207 (このIDを非表示/違反報告)
ぬう - ありがとうございます! (2017年4月5日 16時) (レス) id: 16fdde5e77 (このIDを非表示/違反報告)
バンビ(プロフ) - ぬうさん» 矢印を押してからアルファベットを打ったら出来ると思います! (2017年4月5日 14時) (レス) id: fcb4695207 (このIDを非表示/違反報告)
ぬう - あの、パスワード認証の大文字の打ち方がわかりません。どうするんですか? (2017年4月5日 14時) (レス) id: 16fdde5e77 (このIDを非表示/違反報告)
バンビ(プロフ) - アオアオさん» コメントありがとうございます!!祝いの言葉まで!次も頑張って書きます! (2017年2月15日 21時) (レス) id: fcb4695207 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:バンビ | 作成日時:2017年1月31日 21時