雨が180粒。 ページ47
「やだなぁ、姐さん。私全然気にしてませんよ?」
重い空気の中、明るめの声で云った。
「じゃがなぁ、」
「あなたの言う通り、俺達は名前を傷付けましたよ。」
姐さんの言葉を遮り、赤羽君が。
「でも、皆反省してるんです。仲間を信じられなかった事を悔やんでるんです。」
「其れが何じゃ?反省したら凡て赦されるのか?反省すれば名前の気持ちは無視か?」
「姐さん、あの、」
「名前、ちと黙って居れ。」
姐さんは微笑んでいるだけなのに、恐怖を感じた。
私は、はい、としか云えなかった。
「もう学校等辞めて、
「え、でも、辞めるのは訳には!」
嫌だ。未だ辞められない。
それに、学校を辞めたら任務放棄だ。首領が赦してくれる筈が無い。
「
待って。如何して姐さんは私に学校を辞めさせようとしてるの?
ねぇ、何で?如何して?
私が混乱している時、教室の扉が開いた。
入って来たのは、言い争っていたであろう中也さんと太宰さんだった。
「え、姐さん?何で居るの?」
「太宰か。名前と中也の事でちとな。中也も戻って来た事じゃ。名前や、帰るぞ。」
「あ、はい。処で名前如何したんですか?」
「嗚呼、学校を辞めろと勧めたら混乱したようでのう。」
「はっ?!姐さん、そんな事赦して貰えるんですか?」
「名前の事じゃ、赦してくれる。」
姐さんは、名前や、と私の頬を撫でた。
私は姐さんを見た。
「いいかえ、名前。
___闇の花は闇でしか憩えぬ。___
鏡花はもう光に行ってしもうたが、お主はもう闇の花じゃ。戻る事等出来ん。
此処は棄てろ。お主の居場所はとうに有る。彼処だけで充分じゃろう?此処はお主の居場所にはなれんのじゃ。
此処は光。私等が居るのは闇。
闇の花は光では生きられぬ。」
そして姐さんは私の耳元で、
「元より、此処はお主の居場所では無い。此処の奴等は名前を棄てたんじゃ。なのに、此処に居る必要等有るのかえ?」
と云った。私は、あ…、と声を漏らした。
心の何処かで思っては居た。
藤本だけ殺せればいい、と。
E組に居るのは辛い、と。
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ベベンべエエェェ - 何か自分が恥ずかしいデス… (2021年9月14日 21時) (レス) id: ce3d8a7ebf (このIDを非表示/違反報告)
ベベンべエエェェ - 私誰かが憎しんでる顔とか、絶望してる顔大好きなんですよね…何時の間にかドエスになってたり… (2021年9月14日 21時) (レス) id: ce3d8a7ebf (このIDを非表示/違反報告)
永眠(プロフ) - あの、すみません。この次の小説にパスワードが着いていて、書かれてある通りに打ったり、コメントでみたパスワードを書いたんですけど、開けなくて。どうしたらいいですか? (2020年7月8日 13時) (レス) id: b1f570929b (このIDを非表示/違反報告)
バンビ(プロフ) - 零魔さん» コメントありがとう!!そう言って頂けて、嬉しい限りです!ありがとうございます! (2018年3月16日 9時) (レス) id: fcb4695207 (このIDを非表示/違反報告)
零魔 - 凄い! (2018年3月15日 22時) (レス) id: 8e0c5fded6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:バンビ | 作成日時:2016年12月29日 14時