×恐怖→○恋愛対象となりました 【時透無一郎】

126 鴉も恋愛に興味あり ページ31

時雨の話はこうだった…

まず、麗(甘露寺の鴉)と夕庵(伊黒の鴉)が、Aと時透の仲を良好にしようと奮闘する(←おもに甘露寺)主達について話していた。

それを虹丸が偶然聞き、要と爽籟(不死川の鴉)と共に混ぜてもらった。

その後、Aが宇髄に宛てた手紙で胡蝶達にもバレたのを虹丸が知った。

なので絶佳(悲鳴嶼の鴉)、艶(胡蝶の鴉)、寛三郎(冨岡の鴉)、そして銀子(←かなり嫌がってた)も集めた。

そして現在、鬼殺隊の中でも年若い二人の恋路を密かに見守り隊(銀子以外)が結成され、二人の近況等を逐一報告するようになった。

時雨「トイウワケダ」

『(どんなわけ！？)』

大声で叫びたかったが、鎹鴉内でそんな事になってるとは思わず、Aは膝をつき項垂れる。

時雨「心配スンナ。コレハ柱達モ知ラネェ事ダカラ。内容モ鴉シカ知ラナイゾ」

『柱にまで伝わってたら私もう羞恥心で死ぬよ』

時雨「皆応援シテンダヨ。色恋諦メル奴ガ多イ中デ、ソンナ話ガ舞イ込ンデ」

『…そっか』

Aの頭に真っ先に思い浮かんだのは伊黒と甘露寺だった。
気持ちを伝えないのは、いつ命を落とすかも分からないというのもあるが、過去も影響していると考えていた。

『(…あの二人も両片想いだし、できれば結ばれてほしいけど)』

相談した時、甘露寺も告白しないのかと聞いたが

"私もねっ、昔ちょっと色々あったの……だからAちゃんには私の分まで頑張ってほしいの！私は今でも十分幸せだから"

それを聞いて、では伊黒の方を後押ししようかと思ったが、宇髄に

"伊黒も伊黒で色々あるんだ。あんまり人の色恋に首突っ込むんじゃねーぞー。俺が言っても地味に説得力無えが←"

と小声で注意された。

『(私と同じ…それ以上につらい過去を抱えててもおかしくない。柱なら尚更)
……うん。応援してくれてありがとうって今度伝えて。それ、柱の鴉間だけだよね？』

時雨「オォ。今ノトコロハナ。ダガ霞柱、Aニ対スル態度ダケ違エカラ、ソノ内他ノ鴉デモ噂ニナルカモダガ」

『噂………あれ？』

Aは数時間前に、村田が呟いたことを思い出した。

『(もしかして…村田さんが言った噂って……)』

時雨「ドウシタA？顔ガ青ザメテッテルゾ(汗)」

『ぁ……き、今日の任務で偶然、村田さんに会ってね』

時雨「村田？アァ、アイツカァ」

『そうその村田さ(ﾋｮｺｯ)「それ誰？」

〜〜〜っっ！？』

いきなり真横から顔を覗かせた時透に、Aは声にならない声を出した。

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