文ストの世界に来たんだけど……最高かよ。2

最高かよ。ごじゅーはち ページ40

夢主side










私は驚いて声のした方を見る。








其処に立っていたのは______













『…鏡花、ちゃん…？』









フ「…おや、君は確かマフィアの下級構成員だな
報告書では行方不明とあったが？」





鏡「…違う
私の名は鏡花、探偵社員」





そして鏡花ちゃんは此方へ歩み寄って来た。







鏡「宜しく」






_____刹那、鏡花ちゃんがフィッツジェラルドの首に刃を掠めた。







フ「なっ…！？」





フィッツジェラルドは後退する。








フ「…何と云う野蛮な国だ
こんな少女が刃の届く瞬間まで殺気も無いとは…」






鏡「…A、立てる？」






『うん…あ、痛っ』







鏡「…少し我慢してて」






そして鏡花ちゃんは私と敦くんの手を引き、橋の下の川を流れていた船の上にばっと飛び降りた。







その衝撃で敦くんが目を覚ました。






敦「…鏡花…ちゃん…？」






敦くんはゆっくり目を開く。






『…大丈夫、敦くん？
すっごい血が出てるけど』





敦「…大丈夫、タフネスが人虎の売りだ





そう云うAちゃんこそ凄く血が出てるよ…！？」





『いーや、だいじょぶ
ちょっとフラフラするだ…け…』





私が倒れかけたのを鏡花ちゃんが支える。






『…う〜む、君死給勿はもう3回使ってしまって治療が出来ないときた
さてどうしよう』







敦「そんな呑気な…」






『…あ




………ごめんなさい！』







私はスカートを破る。








敦「！？」






『包帯代わりに使わせて貰うね』






そして私は鳩尾にスカートの切れ端を巻いて結んだ。






『取り敢えずはおっけーかな…
鏡花ちゃん、何処で降りる？』







鏡「もう直ぐ
偽の通報で市警を呼んでおいた」








ーーーーーーーーーー






鏡「警察と一緒なら組合も気軽に手出し出来ない筈
来て」






敦「…鏡花ちゃん、どうして戻ったの？行方不明のままで居れば戦争に巻き込まれずに済んだのに」







鏡「…私の居場所は探偵社だけだから」







『！』





鏡「生まれて初めてなりたいものが出来た、だから戦う






_____例え自分の中に潜む何を使っても」







此方を向いた鏡花ちゃんの目には光が無かった。








紅葉さんの言葉がフラッシュバックする。







«…鏡花を頼む»






私は敦くんの方を向く。






『…敦くん』





敦「…うん、判ってる」

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