文ストの世界に来たんだけど……最高かよ。2

続き-4 ページ26

長々としてて申し訳無い………


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夢主side




太「私にもね、こんな日々が続くと良いと思っていた時があった」





太「友人が居てね、よく3人で飲みに行っていたんだ
乾杯して、くだらない話をして…」





太「…それが楽しかった」




太宰さんは前を向きながら云う。






表情を見る事が出来ない為にその真意は汲み取れない。







太「…そしてその友人が云ったんだ
[人を救う側になれ][その方が幾分か素敵だ]って」







『…へえ』








太「…まあその友達は今はもう居ないんだけどね」








太宰さんが一瞬だけ切なげな雰囲気を纏う。







だがすぐに太宰さんはおどけて笑った。







太「あはは、御免ね
こんなに脈絡の無い暗い話を突然にしちゃって
びっくりしただろう？」





『………いえ』











私は太宰さんの方を向く。









『…良いんです






…少しだけど太宰さんの事が知れた気がして』






私がえへへ、と笑いながらそう云うと太宰さんはきょとんと此方を向いた。






太「…そっか」







そして太宰さんも優しく笑った。







夜風がそれに呼応する様に優しく吹いた。







太「…おや」










太宰さんは何かに気が付いてこう云う。






太「もうこんな時間だ
風邪を引かない内に部屋に戻った方が良いよ」





そう云われて部屋の中にある時計を見ると、時計の針は10時を指していた。






『そうしますね、ではまた明日！』




太宰さんに軽く会釈すると、笑顔で手を振ってくれた。






中に入って窓をゆっくり閉め、鍵をかける。









太宰は手をゆっくりと降ろした。







太「…本当、面白い子だよね




………織田作」







その声は誰にも聞こえることなく夜空に溶けていった。





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私が部屋の中に入ると、誰かが布団から起き上がっていた。





鏡「…A」





『………あ、ごめんね、起こしちゃった…』




鏡「ううん、大丈夫」




鏡花ちゃんは元凄腕の暗殺者だ。
そりゃ誰かが動く気配を感じたら起きてしまうだろう。





『ほんとごめんね……』




私は鏡花ちゃんにもう一度謝ってから時間が経って冷たくなった布団に入る。





暫くして深いまどろみの中に落ちていった。




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後日、探偵社の事務員の方にしっかり一人ずつお土産を渡した。





『あ〜…温泉も良いけどやっぱり探偵社が一番落ち着く……』





ナ「ふふ、やっぱり此処が一番ですわね」

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