152、Ｓside ページ8
カーテンの隙間から射し込む朝陽‥‥、
その光がやけに眩しくて
頭まで布団を手繰り寄せた。
そんな時に鳴り響いた
チェストに置かれた携帯電話
必死に手を伸ばして携帯を取り
名前も見ずに通話を繋げた。
「はい‥‥‥、もしもし？」
「あ！良かった、起きたみたいですね」
この声は‥‥、
マネージャーか。
「急いで下さい！もう時間ギリギリです！」
ありがたい事に今日も朝から仕事。
「分かった、すぐ出る‥‥」
昨夜飲みすぎたせいか
頭も体も重い‥‥。でも
仕事がある以上は行かなくてはならなくて
「おはようございます！それでは、出発します」
「ん‥‥」
シートに深く座り、目を瞑る。
「今日はまた一段と顔浮腫んでますね？」
「そう、だな‥‥」
バックミラーに映り込む自分の顔を見て
そっとタメ息をつく
「つーか他にもっと俺に言うことあるんじゃないの？」
「え‥‥‥、な、何の事ですか？」
「彼女から聞いた。俺に黙って会いに行ったんでしょ？‥‥別れてくれって言いに」
「そ、それは‥‥」
「俺だって分かってるよ？どうせ上からの命令なんでしょ？」
そう言うとマネージャーは
黙って頷いた‥‥。
「やっぱり‥‥、そうだと思ったよ」
だけど俺は
「何度も言うようだけど‥‥、俺は彼女とは別れない」
この恋だけは
絶対に守るって心に誓ったんだ。
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作者名：翔ミー
| 作成日時：2016年12月23日 16時
