150、大事なものを守るために ページ6
「そっか‥‥、そうだったんだ‥‥」
「うん‥‥」
「ごめん‥‥、俺何も知らなくて‥‥」
彼は何も悪くない。
もちろん、マネージャーさんだって‥‥、
大事なものを守るためには
時には人を傷つけてしまう事だってある。
だから‥‥、誰も悪くないんだよ‥‥。
「Aはその‥‥、どう、思ってるの？」
「それはもちろん‥‥」
別れたくない。だけど‥‥、
彼は日本を背負って立つ国民的アイドルだから
「わ、私は‥‥、あ、あなたの、判断に従う‥‥」
私達の関係が公に出た時から
いつかそんな日がくるんじゃないかって
心のどこかで思っていたから‥‥、
「分かった‥‥。ごめん、やっぱ今日は帰るわ」
「え‥‥？どうして急にそんな‥‥」
彼は私の投げ掛けには何も答えず
帰り支度を始めた
「あ、あの‥‥、翔？」
もしかしてだけど
「‥‥怒ってる？」
「別に。そうゆう訳じゃないよ‥‥」
「だったら何で‥‥」
何で急に帰るだなんて‥‥、
「それじゃあ‥‥、また連絡するから‥‥」
「あ‥‥‥」
最後はニコリともせずに帰って行った彼。
あの雰囲気からして
怒っているのは確かだと思う‥‥、
だけど私は、彼の将来を思って
「あなたの判断に従う」って言ったのに‥‥、
それの何がいけなかったの？
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作者名：翔ミー
| 作成日時：2016年12月23日 16時
