Rolling Days ～煩悩～３【S.S】 (ページ15)

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Aの着替えが終わり

いよいよ父さんの部屋へと向かう。

顔を強張らせているA‥‥、

「緊張しなくたって大丈夫だって！」

結婚の許可は降りているのだから

「何も心配する事はないから」

ｺﾝｺﾝーー

『どうぞ』

「失礼します」

まずは俺が先に入り

後からAが顔を出す。

「ご無沙汰しております」

「Aさん‥‥、だったね」

「はい。今日は‥‥」

「翔の事、宜しく頼むよ」

父さんのその言葉に一瞬驚きを見せたものの

「はい！こちらこそ、宜しくお願いします」

すぐに笑顔を見せた彼女は

父さんに向かって頭を下げた。

「挙式の詳細などは追って連絡しますので、今日はこれで失礼します」

「分かった、待っているよ」

父さんへの挨拶を済ませ

再び母さんの元へやって来た。

「母さん、無事終わったよ」

「そう、良かったわね」

「あの、母さん‥‥‥」

「お母様！」

「な、なあに？‥‥Aさん」

「不束者の私ですが、どうぞ宜しくお願いします！」

母さんにもまた深々と頭を下げるA。

その熱意は母さんにも伝わり

「こちらこそ、よろしくね」

母さんの喜ぶ顔が見れた。