Rolling Days ～煩悩～３【S.S】 (ページ13)

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109、大和撫子ページ13

まるで連れ去られるように

無理矢理タクシーに乗せられ

着いた先は彼のご実家‥‥、

そのままお屋敷の中へと進む

「ね、ねぇ‥‥、いきなり押し掛けたら、お父様に失礼じゃないの？」

「別に平気だって。いずれは来る予定だったんだから、いつ来ても変わらねーだろ」

「そ、そりゃそうかもしれないけど‥‥」

いきなり過ぎだって！

私なんて‥‥、田舎から出て来た感丸出しだし

「とにかくやめ‥‥」

『あら、お帰りなさい。それに貴女は‥‥、Aさんだったわよね？』

え‥‥‥、

あ！！！

「こ、こんにちは！」

「こんにちは、よくいらっしゃったわね」

うーわ、超最悪

玄関先でまさかまさかのお母様との遭遇。

帰りようにも帰れないじゃないの‥‥、

「今日って父さんいる？」

「ええ、いると思うわよ。あ、二人揃って仲良くご挨拶に来たのね」

「うん、そう」

「それならそうと、前もって連絡してくれればもっとちゃんとした格好してたのに」

いえ、今のままでも充分お綺麗ですよ？

綺麗なお着物を着こなす

まさに大和撫子‥‥、って感じで

ホント憧れちゃうな

彼のお母様に惚れ惚れしていると‥‥、

「母さん、Aにも着物着させてあげてくれない？」

その視線に気づいた彼が

お母様にとんでもないお願いをしてしまった‥‥。