ヒロイン不在の乙女ゲーム【2】 (ページ3)

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『おはよございまー』

akn「おはようございます…」

何故私が校門の前で挨拶しているのか。
それは昨日の放課後に遡る。

drm「うっさいわ！！！！」

arsk「おめーもな」

コンコンコン

騒がしい空き教室の扉からノックが鳴った。聞こえた瞬間騒がしかったこの空間が一瞬で静まり返ったのが面白かったのを覚えている。

arsk「五月蝿すぎて苦情入ったか」

『しゃーなし。出てきまー』

kne「あ、小鳥遊さんあのさ…」

『あの、ごめんなさいごめんなさい、今回は何にもしてないと思います、あのあのあの、ごめんなさいでした、』

ガシャリ、私は相手の顔を見た瞬間、脊髄反射で扉を閉めた。脊髄反射でね。そしてこれまた脊髄反射で謝罪を口にしていた。

何なら鍵も閉めてた。

こんな時もゲタゲタ笑ってる奴らを、私は一生かけて何が何でもも絶対に呪ってやる。

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『挨拶活動…ですか』

kne「プラス持ち物検査もね」

要約すると今回のはお説教じゃなくて、この間の会議で出た挨拶活動と荷物検査の件だった。

説教じゃないのかーと口を尖らせてる奴らに命はねえ
が、会長を前に下手な事言えないのが事実

kne「葛葉とくじで当番決めたんだけど、小鳥遊さんは明那と一緒になったから。頑張って。」

kne「返事」

『わん』

…

冒頭に戻る。

道行く知り合い(大妖怪限定)にちゃんと挨拶しろやボケと言われる始末。こんなに可愛いのに。(私が)

それにしても…

『三枝先輩もしかして体調悪いですか？』

akn「っイヤいや！！大丈夫っ！ごめん…っ」

挙動不審が過ぎる。

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