ヒロイン不在の乙女ゲーム【2】 (ページ1)

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徐に立ち上がり「こっち注目ーーーッ！！！！」と言っただるま先輩。マジで声量本当にエグい。

　

drm「だるま17歳です。王子様って呼んでください。」
　
nrs「汚水？」
arsk「排水溝？」
『ドブネズミ？』
drm「暴言のエスカレーター」

arsk「はよ続き言わんかい」

drm「能力は神工鬼斧！でっけえ斧出せる！！」

腕を精一杯広げ「こんぐらい！」と言って斧の大きさを表現するだるまさん。相当大きいのだろう。それか見栄張ってるか。

『かっけぇー出してよ』

するとだるまさんは少し考えてから「ええで」と言ってくれた。

どんぐらいの出てくんのかなとわくわくしていると、いつのまにかだるまさんの手には私よりずっと大きな斧が握られていた。

斧は漆黒で、たまに真っ赤なラインが飾ってある。
厨二病心くすぐる感じ。見栄張ってなかったか流石に。

drm「ほれよ」

『うぇ？触っていいんですか？重くない？』

「重く無いし、触ってイイヨ！」というだるまさんは何か企んでるようで、にたにたと気味悪い顔を浮かべている。

すぐにわかった。絶対こいつなんかやってるべ。
そう気づいたのに好奇心には勝てなくて、そっと持ち手の部分を人差し指でちょん、と触った、はずなのに。

『ぬ！？』

ちょんちょんちょんと押すようにつついても、なぜか全て私の手を通り抜けて触ることすら出来ないのだ。

『……なるほど、だるさんしか触れんのか。』

drm「そ！」

『だからあんな歯茎でてたのか……』

drm「え？」

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