大好きな君と。 JUMP×JUMP (ページ11)

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そして、ご飯行った日から数日後。

いたじゃんのスタジオ撮影。

というのも、スタート一大事を解決する撮影。

今日のは、ゆうとのドラマを絡めた記憶力の一大事。

一回目と二回目に見たときに、メンバーがひとつずつ違うことをしていてそれを当てられるかって言うもの。

そして、事前打ち合わせで決めたように変えて行く俺ら。

服を交換したり、背を伸ばしたり、人を入れ換えたり、なにかを付け加えたり。

俺はというと、胸に詰め物をして少し膨らませている。

ちょっと恥ずかしい部分もあったけど、そこはもうノリで何とかして、位置に着く。

準備が整い、ゆうとのまえにメンバーが現れると次々と正解していくゆうと、

そして、

「あれ？」

というゆうとにスタッフが

近づいていいですよ。

なんて許可して俺の方へ近寄る。

「高木くんにおっぱいついてる」

なんて見事に正解。

『くそーばれたか～』

なんて言ってその場をしのぐ。

そして、次に見つけたのは伊野尾くん。

「伊野ちゃんが付け睫してる」

とこちらも見事に正解。

そして、このあとのゆうとの発言に俺の心が揺るがされる。

「え、可愛い。」

付け睫してる伊野尾くんに可愛いというゆうと。

それと同時に

チクッ

と胸が痛む。

その間にも、次々と進み、ちねんの変わってるとこも見事に正解して全問正解となった。

撮影では、なんともない表情をしてたけど、心のなかは、なぜか静まるばかりだった。

「「「「「「お疲れ様でした～！」」」」」

無事に撮影を終え、楽屋戻る廊下。

その場で戻すこともなく、いまだに俺には膨らんだ胸がついている。

撮影中はなんにも思わなかったけど、メンバーだけになると余計に恥ずかしくなって、話ながら戻るメンバーに

『先戻ってる』

と伝え、楽屋に早足で向かった。

多分、伊野尾くんの話題で持ち切りだったから、メンバーはまだ戻ってこないかななんて思いながらも急いで私服に着替える。

ｶﾞﾁｬ

服に手を掛けたときにドアのあくおと。

『え！』

「あ、たかきくん！」

『ゆうと…』

入ってきたのはゆうとだった。

さっきの伊野尾くんへの可愛いがモヤモヤに代わり、ゆうとの顔を見ることができなかった。