あなたへ (ページ28)

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なんでページ28

　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
グループバトル終了から約1ヶ月

ついにこの日が来てしまった

27人が脱落し、72人から45人になってしまう

私も脱落してしまう27人の1人になるかもしれない

雄大「あれ、Aやん」
「こんなとこでどうしたん？」

『ちょっと、緊張してます』

雄大「え、Aでも緊張するんや……」

『私のことなんだと思ってんですか』

雄大「ごめんごめん笑」
「…………あ、A」

『なんですか？』

雄大「なんかスタッフに呼ばれとったで？」

『……それ先に言ってくださいよ………』

雄大くんに言われて私のことを呼んでいたというスタッフさんの元へ行く

長谷川さん、超怖そうだから苦手なんだけどな……

なんて考えてたら長谷川さんが目の前に迫ってきていた

『あ、え、と、』
『遅くなってすみません、でした』

長谷川「全然大丈夫だよ？」

あれ、思ったより優しそう

長谷川「ちょっと、古瀬くんのことで貴方に用があって」

『直輝くん、ですか？』

休暇(?)中に直輝くんから某感染症を患ってしまったと聞いていて、今日には間に合わせるって言ってたけど

そういや今日見てへんなぁ、？

長谷川「………古瀬くん、再検査の結果が出たの」

「……………陽性だった」

『え、？』

長谷川「古瀬くんはこの後の収録には参加できません」
「事実上の辞退みたいのもの…になります」

頭の整理が追いつかない

直輝くんが？もう出れない？

やっと掴んだチャンスなのに、？

私なんかがこんなこと思っても、言っても、しょうがないけど

本当に、なんで、？

長谷川「………これ、古瀬くんから」

私にある封筒を手渡して

長谷川さんは仕事をしに行ってしまった

受け取った封筒の中に入っていた紙とあるモノを手に出してみる

あるモノは

直輝くんのピアスだった

蓮汰「…あれ、Aちゃんってピアスつけてました？」

俊司「つけてなかったと思うけど……」

小林「あれ、古瀬くんのじゃない？」

直輝くん、あの時は私に声をかけてくれてありがとう

私とたくさん話してくれてありがとう

手紙、読んだよ

泣いたんだよね、インク滲んでた

絶対に生き残って

直輝くんの“ヒーロー”になるから
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　