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鬼殺隊のみんなと会えてよかった * ページ26

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Aside





目が覚めた私は、深呼吸をしてゆっくりと起き上がった。

外を見るとまだ全然暗くて、意識を失ってからそれ程時間は経っていないことがわかった。



ベッドから下り、部屋を出て、しのぶたちを探す。





『はぁ…』


………また、迷惑かけたな…
しのぶたちには本当に世話になっている。


早く怪我や変な症状なんかとはおさらばしたい。
早く普通に生活したい。


でも、そんなんがなくても周りの人たちが甘やかしてくれるから、なんか全身で寄り掛かってる気がする。

もっとちゃんとしないと…





そんなことを考えながら廊下を歩いていると、しのぶと天元の声が聞こえてきた。



…あぁ、天元が、来てくれたのか。



それほど経っていないのに、天元の声が懐かしい気がする。




声が聞こえる部屋を覗き込み、私は彼の名を呼んだ。






『天元』





私の声に天元はバッと振り向く。





「っ!
…A、大丈夫…か?」





恐る恐る聞いてくる天元に、私はこくりと頷き天元の方にに向かって歩いていった。





.





しのぶは私に小さく微笑んでくれていた。



「…じゃあ、私は席を外しますね」






『しのぶ、ごめん、ありがとうね』

私がそう言うと、しのぶが私の手を取りぎゅっと握った。




『…っ!?』


しのぶのその手が、私を見つめる瞳が優しくて、涙が出そうになった。


しのぶには、いつも穏やかな気持ちと勇気をもらっている。





私も手を握り返して、ゆっくり頷いた。


しのぶは、また微笑んで私たちに背を向けた。




.




忍の里から逃げていなければ、広い世界を知らなければ、こういう思い思われる仲を広げていくことなんてなかった。



本当に鬼殺隊のみんなと会えてよかった。




しのぶの背中を見送りながら、…今、心からそう思った。



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お前"は"? *→←これで最後 実弥side



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怜。(プロフ) - えなさん» 友人の方にお薦めいただけるとは!!こちらも感動しております!今後ともよろしくお願いいたします! (9月1日 1時) (レス) id: 65413915ce (このIDを非表示/違反報告)
怜。(プロフ) - えなさん» コメントありがとうございます!全然読みにくくなんてありません!感想を細かくいただけることが作者としては本当に嬉しいです!感想のコメントは長ければ長いほど嬉しいですのでこちらこそありがとうございます! (9月1日 1時) (レス) id: 65413915ce (このIDを非表示/違反報告)
えな(プロフ) - これも含めて7個もコメントしてしまって長ったらしく本当にすみません😂 最高の作品ありがとうございました!作者様のこれからの執筆活動も応援しております!!それと周りの鬼滅好きの子にこちらの作品を派手に勧めておきます!!💎✨ (9月1日 0時) (レス) id: e79cecb8f8 (このIDを非表示/違反報告)
えな(プロフ) - 会ったのは久しぶりです!!このような素敵なお話を書いてくださった作者様に感謝と尊敬を抱いております...!本当に本当にありがとうございました!!そうだ伝え忘れていましたが、キャラクターの口調の再現もとても上手でそれぞれが話し声が頭に浮かんできました! (9月1日 0時) (レス) id: e79cecb8f8 (このIDを非表示/違反報告)
えな(プロフ) - すぐ作者様にお伝えしたくて、あと余韻が残りまくりで興奮しているのもあり長文で読みにくい文章になってしまってすみません!また宇髄さんを供給したくなったときにこのお話を再度読めるようにお気に入りに追加させていただきました!こんなに読んで満たされた小説に出 (9月1日 0時) (レス) id: e79cecb8f8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:怜。 | 作成日時:2021年7月20日 21時

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