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微笑ましい二人 ページ27

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とはいっても、吉原に売りに行くのは天元なのだから、会わないというわけにはいかない。






『…』


彼女の唇はへの字に結ばれている。





「…なんだよ?

…怒ってんのか?」


『…いや?別に…?』







ふと、なにかを思いつき、口角を上げた彼女は、天元にぐいっと詰め寄り、見上げた。




「…?」


『…天元、そういう格好も似合うね?』


「っ!」




天元は目を見開いたまま、固まった。



天元の今の格好は、吉原で目立たないようにするために普段の派手な化粧をとり、地味天元となっている。



彼女はにたーっと笑いながら、天元に背を向け、先に進んだ。








「…
…ふっ、お前、わざとだろ」



固まっていた天元も彼女の後に続く。




彼女は天元の方を振り返って、いたずらな笑顔を見せた。



『仕返し!』




天元はクスリと笑い、彼女の頭に手を乗せた。





『ちょっと!崩れる!』


「大丈夫、大丈夫。
俺が直してやるから」


『あんたが結ってくれたわけじゃないでしょ!?』









.








.









「「「…」」」


三人は、前にいる二人を微笑ましく見ていた。





だが…


「A様は…天元様のことどう思ってらっしゃるんだろう…」


まきをが呟いた。





「"大切な人"には…

変わりないでしょ…」


雛鶴がそう答えた。



三人は、天元の愛情表現に動揺することしかできない彼女の様子に気付いていた。





「A様は、甘えるの苦手ですからねぇ…」


と、しみじみ言う須磨。





「あんたは甘え過ぎだけどね」


まきをの鋭いツッコミが飛んだ。






「そもそも…
A様は幼少の頃からずっと誰かに甘えられるような立場にないよ」





「「…」」





そう言った雛鶴に二人は言葉を失った。








「それに…一番問題なのは…」




.

作戦 天元side→←胸のザワつき



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怜。(プロフ) - Ach1ch1さん» こちらこそありがとうございます! (2021年10月5日 13時) (レス) id: 0029dd2ea6 (このIDを非表示/違反報告)
Ach1ch1(プロフ) - ありがとうございます(^^) (2021年10月5日 8時) (レス) id: 7c41a08aa3 (このIDを非表示/違反報告)
Ach1ch1(プロフ) - 白い世界へのパスワードを教えていただきたいです。 (2021年10月4日 20時) (レス) id: 7c41a08aa3 (このIDを非表示/違反報告)
怜。(プロフ) - 有紀さん» 白い世界へのパスワードをお伝えしていたのですが、コメント欄にてそのパスワードが誰でも見れる状態が続いていたので、消させていただきました…!すみません!もし確認されていないようであれば、もう一度お伝えいただけると幸いです! (2021年9月21日 23時) (レス) id: 0029dd2ea6 (このIDを非表示/違反報告)
有紀(プロフ) - 初コメがこれで失礼いたします。白い世界のお話を読みたいのでパスワードを教えて欲しいです!よろしくお願いします! (2021年8月30日 19時) (レス) id: 6e9316e3b7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:怜。 | 作成日時:2020年6月26日 15時

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