背中合わせの光【鬼滅の刃 / 宇髄天元】

三人の嫁 ページ21

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天元には確かに三人の嫁がいる。


家の関係で三人の嫁を迎え入れ、もちろん三人とも大事に思っている。


しかし、Aだけが本命だった。


三人の嫁もそれは了承している。


くノ一随一の実力だったAへはもともと羨望の眼差しで見ていた。


そんな彼女が自分たちの夫である天元の本命であることなど否定するどころか大歓迎なのだ。






ーーーーー








『雛鶴、まきを、須磨、久しぶり』




彼女は、たったの五日間で全回復した。

あの後、自分で毒に特に侵された部分の血を自ら抜き、応急処置をしていたことが功を奏した。





あとは、体調、体力を整えるための機能回復訓練。

まぁ彼女の場合、一日二日ほどその訓練を受ければ完璧に元の状態に戻るだろうと言われていた。

そもそも寝ていたのが五日なのだから、なんら不思議はない。




そして、今日がその機能回復訓練の日。






だが…その前に…




「お久しぶりです。

ご無事で何よりです」



Aに会えた喜びを抑えながら、毅然とした態度でいる雛鶴。




「お久しぶりです！！

お会いできて嬉しいです！」



元気よくそれを表現するまきを。




「お久しぶりですぅぅぅ！！！

生きていて良かったですぅぅ！！」



喜びを表現するのは同じでも、彼女の膝に泣きつく須磨。



三者三様である。



天元はそんな三人の後ろからこの光景を見守っている。





彼女は泣きついた須磨の頭を母親のような包容力で優しく撫でながら、天元の方を見た。




「…こいつらがお前に会いたいっていうから」



『それは、いいんだけど…
それだけじゃないでしょ？』



「…あぁ、まぁ…そうだな」


『…？』

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