検索窓
今日:8 hit、昨日:0 hit、合計:72,432 hit

弁明の余地 ページ4

───・・・




「……泥棒?」



「どう見たら泥棒に見えんでィ」



「他人の家に無断で入っている時点でそうでしょ」




そういう女は俺に矢を向けたまま動かない。




「俺ァ警察だ。隊服見て分かんねーのか」



「不法侵入に変わりなし」



「おい矢向けんのやめろ、こっちだって好きで不法侵入したわけじゃねぇ。これ以上お巡りさんの言うこと聞けねーんなら、逮捕だな。」




刀を鞘に収めて両手をヒラヒラさせた。



眉間にシワを寄せた女は仕方なさそうに構えをやめる。




「……で、どうしてここに」



「…ま、ちょいと追われててね」



「え、警察に?」



「逆だ、逆。……たまたま見つけたこの道場に隠れさせてもらったわけだ。」




やっと休めると思い、背中を壁に預けた。




「……足、どうしたの」




女にそう聞かれ、口を噤む。




「……転んだ」



「どうやったらそんな傷出来るんだよ。


………その状態で座らないで、道場が汚れる」




女が放つ冷たい言葉に内心ため息を吐く。



…ま、仕方ねぇかと思いながら立つと俺は「すまねぇな」と言い去ろうとする。が、




「………こっち」




女は道場の入口の戸を開けて、俺に言った。




「俺、こっからでも帰れっけど」



「あ、それと靴も脱いでよ。ここ掃除するの大変だから」



「おい聞いてんのか」



「ここ真っ直ぐ行って着きあたり右の部屋ね。いなかったらサツに通報する」




女はそう言うと先に道場から出て行った。





「………なんだ、あの女」





仕方なく、俺は言うことを聞くことにした。

お人好し→←始まり



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (84 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
155人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 真選組 , 沖田総悟
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:みぃ太 | 作成日時:2018年4月8日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。