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第69話 ページ27

「本当は分かってた…ッ、

自分はただ弱さを隠す為に意地張ってるだけだって、誰かと関係を持つ事を嫌うんじゃなく、怖がってただけなんだって、自分でも気付いてた!」



でも、裏切られた時の気持ちはどうしても拭い切れなくて、



「…っ、それでも、


人を、信じるのが、怖い…ッ」



指先が冷たく感じる。



坂「……あのドSも、信じるのが怖いのかよ」



「……元々、鑑識と警察だった。それ以上でもそれ以下でもない。……時が来れば、突き放して、手放せばいいと思ってた。」



沖田とは元々その関係だった。



だからその時が来れば拒絶して、こっちから離れてゆけばいい。



そう思ってた、のに。



「………でも、



手放すにしても、近くなり過ぎた」






アイツが近くにいることがいつの間にか当たり前になっていて、家にあるコップだって二つ置いてある。



自分から突き放したというのに、どこか寂しくて。







「……本当は、信じたい…ッ」







だけど臆病な私には、それが出来ない。




坂「……信じりゃいいじゃねぇか」




坂田さんの言葉に顔を上げた。




坂「信じたいなら、信じればいい。……誰かを信じるのに、許可なんざいらねぇんだよ。お前が塞ぎ込んでるままだと、アイツらも待てねぇだろうからよ。」



神「大丈夫アル、アイツら顔は悪いけど皆気持ちは一緒ネ、」



新「そろそろ、お迎えが来る頃じゃないですか?」



「は?お迎えって……」




ガラリ、



部屋の入口の戸が開く音がした。




坂「あらら、随分遅いじゃないのー。無線で全部聞いてたでしょ?依頼料はきっちりいただくからね、




──────・・・・・・沖田くん」



沖「旦那、後でちゃんと払いやすよ。まずはこの雌豚連れ戻すんで、俺達はこれで失礼します。」



神「もう面倒事持ってくんなヨ」




突然の登場にどうしたらいいか分からない私の腕を、そいつは掴んだ。




沖「─────・・・行くぞ、」




何も言わず、沖田は私を連れて歩き出した。

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作者名:みぃ太 | 作成日時:2018年3月27日 15時

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