第195話『心配』 ページ46
XANXUSside
暴れるバカを寝室のベッドに下ろす。
下ろした隣に俺も座ればその瞬間、抱きついてきた。どうやらマーモンとの件が相当堪えているらしい。
「…………」
ぐりぐりと俺に頭を押し付けてくるA。
ザ「………なんでマーモンが怒ってるか、分かったのか」
クイッと顔を上げさせればその顔は既にボロボロだった。
ザ「……泣いてんじゃねぇ」
「………違うもん」
Aの頬を伝うそれは正直なのに本人は否定をする。
その顔でその台詞は説得力ゼロだってこと分かんねぇのか。
ザ「……めんどくせぇから泣きやめ」
「…っザンザスさんのばーーか!!!そう思うなら最初から放っておけばいいじゃん…!」
より一層増した涙に少しだけ困惑する。
……しかもこのカス、バカって言いやがった。
仕方がねぇ、と抱きしめてやれば遠慮がちに俺の服を掴むA。
「…………なんで怒ってんのかわかんない……マーモンには迷惑かけてないのに…」
一筋の雫がこぼれおちた。
ザ「………テメェは自分のことをまるで分かってねぇ」
無防備に涙を流すAを押し倒す。
呆けた顔をしているバカの手を掴み片手で纏めあげた。
「……ザンザスさん…?」
ザ「…テメェは戦えたりすんのか」
「……?何言って、」
ザ「……ボンゴレに入ったと言ったがテメェは強いのか」
「っそん、なわけないじゃないですか!戦えなくてもいいって…「じゃあ、なんで弱いくせに白蘭相手に啖呵切ってんだ」…!」
ザ「言っとくが、今回テメェが死ななかったのは奇跡だ。白蘭の気まぐれにテメェは生かされた」
それでも生きてる、ってのは結果論でしかねぇ。
"普通"なら、
テメェみたいなカスはとっくに死んでる。
ザ「テメェにとってマーモンはなんだ」
「………友達」
ザ「その友達が危ない目にあったら………普通は心配すんじゃねぇのか」
生憎、俺に友達と呼べるようなやつはいねぇ。
が、
マーモンが怒っている理由はよくわかる。
ザ「甘ぇんだよ、テメェの考えは。弱いくせにどうしてそう無茶ばかりしやがる」
怒ってんのがマーモンだけだと思ったら大間違いだ。
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雪見大福(プロフ) - これからも無理せず頑張ってください! (11月11日 10時) (レス) @page47 id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - はじめまして!今日1から読み始め、XANXUSが大好きな私とても楽しく読ませて頂きました!これからも応援してます!! (2020年3月13日 3時) (レス) id: 7abe842fbe (このIDを非表示/違反報告)
くうはく(プロフ) - さのさん» うそおおお(;;)嬉しすぎます…!最高なんてもったいなきお言葉…!亀更新ですが頑張りますので見捨てないでくださいね(殴) (2020年1月24日 16時) (レス) id: ed0491e176 (このIDを非表示/違反報告)
さの - あまりにも最高すぎて毎日ずっと読み返してます!!!こんな素敵すぎる作品をありがとうございます(´ ゚ω゚`)!!!ほんとに大好きですありがとうございますめちゃめちゃ面白いしきゅんきゅんもするしとにかく最高です! (2020年1月22日 2時) (レス) id: 550c2ffe1e (このIDを非表示/違反報告)
くうはく(プロフ) - zzzさん» そのように言っていただけて本当に嬉しいです(;;)初代さん…!!zzzさんのためにどうにか絡ましてみたいと思います!!(*´-`*) (2020年1月18日 13時) (レス) id: 698353e71b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くうはく | 作成日時:2019年12月25日 12時