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≪来週土曜の午前中空いてる？
前言ってた集まりその日にやりたいんだけど。
場所はいつものところ≫
≪空いてるよ、連絡ありがとう≫
海、優しいな。
本当はAに会った俺が動かなきゃいけないのに。
ーーーーー…「私は今の拓弥も好きだな」
中学生の時、俺には悩みがたくさんあって
Aはいつも直ぐに気づいて、相談にのってくれていた。
彼女が俺の話を聞いて、この言葉をかけてくれたら
少しは自信が持てたし、自分を好きになれていた。
いい加減、前に進まなきゃいけないって分かっていても
俺たちの中で、Aの存在は本当に大きかったんだって
今、痛いくらいに分かる。
ホコリだらけになっている写真立てを手に取る。
写真の中の俺たちは、無垢な笑顔で笑っていた。
中心にはAがいて。
隣には佑亮と稜雅が仲よく並んでて
何ヵ月か後、あんな大喧嘩をするなんて1ミリも感じさせないような笑顔で写っている。
...やばい、また泣きそう。
拓『...泣くな、俺』
下ばっかり向いてちゃダメだ。
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作者名：知華 | 作成日時：2017年11月27日 18時
