41話~山田家遭遇よりも前~ ページ42
学園長の庵から出て、忍術学園の門まで向かう
………これでは忍たまの良い子達に顔向け出来ないな
「おや、利吉さんもこの戦争に参加されるんですか?」
利吉「……やぁ仙蔵君」
立花「学園長、どれだけ大規模な奇襲を仕掛けるつもりなんでしょうね」
近道の為に校庭の傍を歩いていると同じく門まで向かっているのか、相変わらず綺麗な髪をした立花仙蔵君が隣にやってきた
彼は偶に沸点が低くなるのが瑕だが、基本六年生の誰よりも冷静で情報分析に優れている
今遭遇したのが彼で良かった、きっと他の子達だったら私は冷静でいられなくなっていただろう
利吉「私は……学園長に依頼したお方の護衛を頼まれたんだ、勿論引き受けたさ」
立花「!と言うと……確か五年生と同じ歳の少女だとか、本当にその場に居続ける選択をしたんですね」
利吉「端から逃げるという選択肢を捨てているんだろう、でなければ今頃普通の女子なら泣き喚いて依頼すら出来まい」
立花「同感です、強い子ですよね」
利吉「あぁ、だから私はこの依頼を引き受けたんだ」
文の内容には自身の命の安全や保身でなく、他者を思いやり他社優先だと…そればかりが書かれていた
手が震え、墨汁が滲みる位泣いていたらそんな判断は普通出来ない
そんな心強くも優しく、家族思いな少女が身勝手な戦争に巻き込まれていい道理は無い……!!
先遣隊として土井先生、七松小平太と久々知兵助、尾浜勘右衛門、乱太郎、金吾、庄左ヱ門が村に既にいると聞いたが……まさかこんな事になるなんて
当の本人、依頼人の少女も思いもしなかっただろうな
立花「……あぁそう言えば、なんでもその少女
土井先生との旧知の仲らしいですよ、それも割と本当に昔から」
利吉「へぇ?それはまた……どの位付き合いがあるんだろうね」
立花「小平太曰く、少女が五歳の頃からの付き合いだそうですよ?およそ九年前か……長いな」
九年前……私が土井先生と出会う前からなのか!?それは凄いな
さぞ土井先生も今回の件、正気ではいられないだろう
利吉「………早く事が終わるといいな」
立花「えぇ、全く」
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ラピ(プロフ) - 元薺(サイ)だった者さん» 返信ありがとうございます!今後も楽しんで読ませて頂きます (5月5日 10時) (レス) id: 1d36f8c737 (このIDを非表示/違反報告)
元薺(サイ)だった者(プロフ) - ラピさん» おっと早速カプの組み合わせに選択が…!コメントありがとうございます!ぜひ今後とも楽しんで読んでいって下さい! (5月5日 1時) (レス) id: 5a1541447c (このIDを非表示/違反報告)
元薺(サイ)だった者(プロフ) - 加茂&夏油の嫁さん» わぁコメント!ありがとうございます!!少し遅くなると思いますが頑張りますね!! (5月5日 1時) (レス) @page30 id: 5a1541447c (このIDを非表示/違反報告)
ラピ(プロフ) - 小平太と夢主ちゃん楽しそうだな〜(遠い目)土井先生と夢主、勘ちゃんと夢主のカプありですね (5月4日 22時) (レス) @page33 id: 1d36f8c737 (このIDを非表示/違反報告)
加茂&夏油の嫁(プロフ) - 神作者様…めちゃくちゃ面白いです!更新頑張ってください! (2023年4月27日 2時) (レス) @page12 id: ef07d69be6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:元薺(サイ)だった者 | 作成日時:2023年4月26日 22時