【忍たま】団子屋の山サバイバルで育った野生っ娘の楽しい日常録

39話~今ならまだ逃げれる~ ページ40

 
土井半助side


 


 
土井「……鼎立戦争、だそうだ」


 


 


貴女「てい……りつ…戦争……三勢力での戦って事ですか？何で…何処と……いや、聞くまでもないですけど…でも、何故……」


 



 
さっきまでの可愛らしく朗らかな笑顔から一変し


 


 
口に手を当てて顔を真っ青にする半戸さんに胸が痛くなる、彼女をこんな物騒な世界に巻き込みたくは無かったんだが…


 

これが今の最前でしかないと学園長も苦渋の決断との事だった


 


 

 

七松「タソガレドキ、シロオニタケ、忍術学園での戦……持ち掛けたのはやっぱり」


 

土井「タソガレドキだ



 


あの隣村はシロオニタケ城の領地、対してこの村は忍術学園のお膝元


 

シロオニタケはこの異変を機にこの村を領地として奪おうと考えてる可能性があり、そうなってしまうと方法によっては忍術学園はシロオニタケの味方をしてしまうかもしれない



 

と、考えたタソガレドキ忍軍忍組頭の雑渡昆奈門は自城にとって都合の悪い展開になるのを恐れて

 


隣村を自城のせいにしようと濡れ衣を着せようとしたのを腹いせという建前で、忍術学園に奇襲をしないかと持ち掛けてきたそうだ


 


 
タソガレドキ忍軍は諸泉尊奈門が宣言した通り忍術学園の敵にはならない、が城自体は戦争相手として対立するとの事だ


 

一度タソガレドキ城主は我々忍術学園に痛い目にあわされているから、早々手は出してこない、出すほど愚かじゃないと判断し


 

実質水面下では二対一の戦争をすると判断した


 


 

タソガレドキ城主はタソガレドキ忍組頭の独断行動を知らない、彼とシロオニタケ城主からしてみれば本当に奇襲となる


 


 

………この村が、忍術学園の前線であり主軸となります」


 


 

貴女「…………ッ…」

 



 

 




 

 
……悔しい、今にも泣き出してしまいそうな貴女を抱き締めて気持ちに寄り添えてあげられないなんて

 


腑甲斐無い上に情けない



 

 


何が力になる、だ……これでは…彼女を戦争に巻き込むなんて、どの口が言えるんだ！！

 

何一つ力になれてない、守れていないじゃないか！


 



 


……私は、惚れた子一人救えないのか…！？


 



 



 

 

乱太郎「Aさん………」


 

 




 

土井「暫くすると忍術学園の生徒達がここに集まって本格的に戦争に対する備えをするでしょう


 


半戸さん、今なら私がここから逃がしてあげることが出来る


 

どうしますか？」

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