【ツイステ】森のくまさん系のスカラビア寮生男子生徒 (ページ31)

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30話~首打ち覚悟で正す~ ページ31

数日後

トレイ·クローバーside

トレイ「…とういうことがあったんだ、A

お前がもし俺の立場ならどうする？」

貴方「……………」

何でもない日のパーティで起こった出来事を借りた本を返す為に来ていた図書館でたまたまあったAに事情を説明する

Aは他寮生でほぼ無関係だからあまり巻き込みたくはないが

でもAは口数は少ないけど言葉はどれも正論だから聞いておいて損は無い

貴方「……………まず」

トレイ「！あぁ…何だ？」

暫く眉間に皺を寄せていつも通りの顰めっ面になり、数分して漸くAは口を開いた

貴方「……他人に、聞くのが……駄目っす」

トレイ「！………それは…そうだな」

早速正論だ、確かに自分の事を例え話て相手に聞くのは狡い事でなんの意味も無い

Aは少し言いづらそうに顔を顰めて下を向いて机に置かれた本に視線を移した

お前は優しいからな、失礼な事を言わないか心配なんだろう

それでも失礼だなんて思わないからな、ゆっくりでいいから

自分のペースでお前の意見を聞かせてくれ

貴方「…………俺は多分……怒る、かも」

トレイ「…………」

貴方「謀反、起こす…っすね」

トレイ「謀反？！」

貴方「仕える人は主を正しく導くのも役目

父さんが言ってた言葉です…

主が道を外しそうになったら首打ち覚悟で正す

これはファーレス家の家訓……っす」

首打ち覚悟で主を正すのが…下に仕える者の役目でもある、か

それは確かにそうかもな

現に俺は、今まで……

貴方「……ぶん殴って、止めて、話して、正す」

トレイ「ぶん殴……そうか、それがお前の主に仕える方法の1つってわけだな

思えば副寮長は寮長に仕える役割だから、学校に来る前から誰かに仕えてるお前の方がある意味先輩だな

聞かせてくれてありがとうな、よく長く喋ってくれた」

Aの言葉に納得がいく、納得いくしか無かったんだ

仕える者の経験はAの方が確実に上だったからな

言う事を言って我に返ったらしくAは直ぐに恥ずかしそうにまた下を向いた

可愛いヤツめ

貴方「！わっ………ちょ、何すか……？！」

Aの頭に手を置いてワシャワシャと撫で回せば更に顔を赤らめた

……可愛いヤツめ、本当に撫でられ慣れてないんだな