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「も、もしもし!」
「もしもしAちゃーん?」
「そうです!Aです!」



















電話越しに聞こえる北山さん声。
なんだかいつもと違って
不思議な感じ。

北山さんの声の他にも
寒そうな風の音が聞こえる。



















「なにか用でしたか!」
「んー?別に〜、?用はねぇんだけどよ」
「じゃあ助けを呼びたかったとか!」
「はは、Aちゃんっておもしれぇのな笑
ただAちゃんの声聞きたかっただけだよ、」
「なっ、」



















またサラッとキュンとすることを言われ、
かぁぁっと顔が熱くなる。
よかった、誰も居なくて。



















「へ、変な常談は辞めてくださいよっ…」
「んー?Aちゃんの声可愛いからさ、」



















“ なんか癒やされる ”
そう言われてついに黙り込んでしまった。
そんな私に北山さんは
おーいおーいって話しかけてる。



















「簡単にそんなこと言わないでくださいよ…」
「はは、なに照れてんのかぁー?」
「てっ、照れてませんってば!!」
「顔真っ赤だったりしてぇー」
「もう!からかわないでください!」



















そんな会話が続いていると
バタン、とお風呂場のドアが閉まった音がした。
やばい裕太が来る。
裕太は北山さんの事なんでか分からないけど
良く思って無さそうだから
ここは早めに切り上げないと。



















「あのっ北山さ」
「うー、さみぃ〜」
「きたや」
「おでん喰いてぇ〜」
「あ!私の家今日おでんです!」
「うぉっ、まじ!?」









まんまと引っかかってしまった私は
その後裕太が来るなんて事を忘れて
おでん話に花を咲かせてしまった。
ほんとに、私は、うん。馬鹿だ。

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作者名:たゃん | 作成日時:2017年11月14日 16時

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