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「なんかかっこいい2人だったなぁ〜…」
「なになに?あの3番と4番の席の人?」
「わっ、先輩〜…」
厨房でふぅ、と一息ついて
ひとりごとを言うと
ひょこっ、と現れた美羽先輩。
ニヤニヤと笑って私の隣にピタッとくっつく。
・
「北山さんと二階堂さんっていうの。
うちの常連さん。かっこいいよねあの2人〜」
「そ、そうなんですか…」
・
聞いてもいないのに
ぺらぺらと話すと美羽先輩。
どうやらその北山さんっていうのが
さっき“みつ”って呼ばれてた人らしい。
・
「あっ、噂をすれば。注文取ってきて〜」
「は、はい!」
・
ただのお客さんとはいえ、
やっぱりカッコいいから
自然とドキドキしちゃう。
注文をとりに厨房を出ると、
二階堂さんが“ こっちこっち〜 ”って
手をひらひらさせてる。
・
「やっぱAちゃん可愛いね〜」
「は、はい!?」
突然北山さんに名前を呼ばれてびっくりしていると
“ほら、名札あんじゃん”って
笑われる。
・
「なんか〜、
Aちゃんって男とっかえひっかえしてそう。」
「あぁわかる!そんな顔してるよね!」
「絶対ビッチでしょ、Aちゃん。」
「は!?私、処女ですから!!!!!!!」
・
・
しばらくの沈黙。
はっ、やってしまった。
“ ビッチっぽい ”そんな事言われるのは慣れていた。
なんせ顔がギャルっぽくて
髪も茶色いから。
でもなんだか言い方が頭にきて
思わず“ 処女ですから ”なんて叫んでしまった。
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作者名:たゃん | 作成日時:2017年11月14日 16時