【wrwrd!】私に好きを求むなら (ページ9)

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□6話君だページ9

【you side】

あぁ…どうして気がつかなかったんだろう…

zm「紫倉……なんか聞いた事あるな……」

sya「…あっ！
１年にイケメンが居るって、女子が騒いでた…」

そう言われると、彼はムスッとする

相変わらずだなぁと思って苦笑を零してしまう

zm「…取り敢えず離せや。」

syp「…良いですけど、Aさんに触らないでくださいね。」

２人の間で火花が散る。

どうしてそんなに喧嘩腰なのだろう？

でも…

それよりも……！

『しょー君なのっ…？！』

驚きと喜びで彼の肩をガシッと掴んでしまった。

でも、それには慣れている様で、フッと微笑む彼。

syp「そうですよ、Aさん。」

紫倉翔飛

私の１つ下の後輩

『ごめんねっ…！
私っ、しょー君って気がつかなくてっ…！』

syp「思い出してくれたなら、それで充分っスよ。」

１年生との対面式、

中学の時、成長が他より遅いと悩んでいた彼は

声変わりをして低音の声色へ、

成長期を迎えたであろう身長は高身長へ、

可愛く幼げのあった顔は、少しの面影を維持したままイケメンへ、

『見ない間にカッコよくなったじゃんっ…！
女子にもモテてるでしょっ…！』

昔の様に、その頭をガシガシ撫でた。

syp「ちょっ、止めて下さいよっ…」

『そんなつれないこと言わない、言わない！』

【syp side】

「そんなつれないこと言わない、言わない！」

満面の笑みで、昔の様に頭を撫でてくる。

止めて下さい、と言いながらも伸びた背を丸ませて撫でやすい様に調整する俺。

正直、今の俺は甘やかされるのも良いけど、甘やかしたい気持ちもある。

でも、今の状況下。

俺は、Aさんに触れていた先輩へと少し顔を向ける。

拗ねているし、怒ってる…

分かりやすいその感情に、ちょっと優越感を抱いてしまう。

先輩に笑みを向ければ、さらに怒りを強くされる。

うわぁ…独占欲が強い感じか……

少し面倒かな、と思いつつも、誰にも渡さないと改め胸の内に秘める。

chi「おいっ、紫倉っ！
何して…」

…橙木…

「えっ、何々っ…！？
しょー君の友達っ…？！」

普段は大人しいのに、やけにテンションの高くなってしまったAさん。
キラキラとした目で橙木を見る。

chi「え、あ…はい…？」

「本当っ！
私っ、２年の白石Aっていうの！
よろしくね！」

橙木…

覚えてろよ…←