【wrwrd!】私に好きを求むなら (ページ4)

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■1話出会いⅠ ページ4

zm side

高校二年の春。俺は文系を選択し、またうるさい奴らとクラスが一緒になった。

kn「おお！！また一緒やな！」

sya「なんでこいつやねん()」

ht「あーあ、文系一緒なのにゾム達とは違うクラスだ」

ut「でも俺と一緒やん？なぁちびっ子」

rbr「せやな…って誰がちびっ子や」

と今年も、やいややいやとうるさい奴ら。

教室のドアを開け、席に座ると目に入ったのは読書をする女子。

陰キャってやつか、初めはそれだけだった。

席を立って、絢斗の席へ向かう。

ただ普通に駄弁っていただけ。ふいにあの女子が気になって、後ろを振り向いた。

少し開いてる窓から吹き込む風によってあおられた髪が靡いている。

読書の邪魔なのだろうか、髪を避けてまた本を読む。その姿が何故か俺には眩しく見えて。

一番輝いて見えて＿＿。

なんか顔が赤い気がする。

kn「ああ、確かに顔赤いな。熱か？」

漏れてしまっていたのか、絢斗が聞いてくる。

zm「かもな」

sya「はえー、運悪」

と煽斗は言ったが、運は悪くない。むしろ大吉である。

なぜなら
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.

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青春が、始まりそうな気がしたから。

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you side

今年のクラスは中々の陽キャ揃い。

息苦しい1年になりそうだ。

zm「なぁ」

声をかけられた方を見ると、学年の陽キャ代表と言っても過言ではない望君がいた。

『なに？』

zm「その本、好きなん？」

明らかに読書とかけ離れていそうな彼から発せられたその言葉。何気なく『好きだよ』と言うと、なぜか顔が赤くなって、更にははにかむ。

zm「そ、そうなんや…本、よう読んでんの？」

何、この人。

早く自由な本の世界に浸りたいのに、やたらと会話を伸ばして来るじゃないか。

『うん』

もちろんそんな本音を私なんかが言ってもいい相手だなんて思っていない。

zm「こっち来ぃや！！」

そう言って手を引く望君。

『えあちょ』

連れていかれたのは望君の連れの席付近。

kn「ごめんな、望がどうしてもアンタも交えて話したい言うからに」

と困った様子の絢斗君。

流石に名前だけは覚えている。

もう一人は…煽斗君だったか。

『あ…あの、本読んできて良いですか？』

そう言って離れようとしたその刹那、

ｷﾞｭ

…ゑ？

後ろから抱きしめられた。

zm「好きになってもうた。責任取ってや？」

なんて言う望君。

そんな事言われても…