呪言 (ページ13) - 小説/夢小説

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第11話ページ13

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────中々の波乱を終えて調月の番となった。

爆豪と緑谷は初戦とは思えない程の激しさを見せた。

とはいえ爆豪は私念から動いている様に見えて、調月は本当にヴィランみたいだと圧巻する。

戦闘訓練を終えた後の爆豪はまるで魂が抜けた様子だった。

オールマイト「第２戦！ヒーローチームBコンビ！ヴィランチームIコンビ！」

葉隠「尾白くん、Aちゃん。
私、ちょっと本気出すわ。手袋もブーツも脱ぐわ！」

核兵器の前で準備運動をしている尾白と重りを見て何も言わず自分に装着する調月に話しかけた。

葉隠は身にまとっているもの全てを脱ぐ。

尾白「う、うん⋯⋯。
って、調月さん！重り、俺がつけるよ」

A『構わない。
尾白も葉隠も肉弾戦に持ち込む個性だし、それなら間接的な攻撃が出来る私が重りを付けた方が良い』

調月は両腕両脚に重りを付ける。

立って動いてみると矢張り重いのかぎこち無い。

が、どこにそんな筋力があるのか暫く準備運動をしていたら普通に動けるようになっていた。

オールマイト「それでは！
屋内対人戦闘訓練第２戦！スタート！」

A「(轟の個性は多分 “氷” 。
推薦にも選ばれてるし個性把握テストの時もそうだけどあの氷に上限は殆ど無さそう⋯⋯なら)」

途端感じる冷気に、調月は重たい体を持ち上げジャンプした。

調月はそれを葉隠や尾白にも伝えたかったが無線では彼女は話せない。

目の前の尾白の脚は凍っている。

無線を通じて見る限り葉隠も凍らされたらしい。

尾白「こ、この個性は⋯⋯」

氷を踏む音に尾白が調月を見る。

動けるのは調月だけ。

でもその唯一動ける相手が “自分は差程動かないから大丈夫” と重りを付けた調月だ。

何とかしないと、と尾白は脚を見るが目の前にやってきた調月を見て少し驚いた様子の轟が言う。

轟「動いてもいいけど足の皮剥がれちゃ、満足に戦えねぇぞ。⋯⋯避けられたのは予想外だったが」

動けるのは調月のみ。

絶体絶命の大ピンチ！

モニタールームでそれを見ていた生徒達は轟の圧倒的強さに驚愕していた。