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「だから！この人生経験豊富な都会のお姉さんに聞かせてみな？」
お誕生席に座りこむまきさん。
ちなみに慧多くんは...
「まきさん！これで大丈夫ですか？慧多くん嫌がってないですか？」
龍我くんが慣れない感じで抱っこしている。
「うん！龍我くん上手！！けーたもいい顔してる。」
「おいやめろよ！龍我くんお客様だよ？俺の友人だぞ？」
「だって龍我くんイケメン医学生でしょ？けーたもあやかってイケメンかつ賢くなってほしいから抱いてもらってんの！！」
「んなもん遺伝とこれからの親の育て方次第じゃねーの？」
「それが期待できないからこうやって神頼みしてるんじゃないのよ！龍斗！夢のないことを言ってくれるな！！」
「あ、ケンカしないで！僕なら大丈夫！！ほら、いずれはこんな小さな患者さんにも接することも...だからいい経験になります！！」
龍我くんが慧多くんをあやしながら姉弟喧嘩を止めている。
「とにかく私ならそんなめんどくさい奴とはすぐに別れるけど...典子ちゃんはどう思う？若い女子の意見聞かせて？」
まきさんが私に聞く。
「私ですか...うーん...まきさんみたいにバシッと決められたらいいんですけど...Aも私も、まきさんのような自信はまだまだないです。いろんなことどうなのかな、こうしたらいいのかなって小さなことで悩んで、結局決断できなくて、だからAみたいに彼氏に命令、いや！お願いされたら断りきれないと思います。みんなが思ってる以上にA、瑞稀さんのこと大好きですもん。」
「...そんなに、カッコイイんだ、Aちゃんの彼氏。」
「カッコイイ、というよりは...線が細くてキレイな、可愛らしいイケメンです。」
まきさんは、目の前の男子たちを眺め、小さくため息をついた。
「...それは惚れちゃっても仕方ないか。ま、基本恋は盲目だしね(笑)。Aちゃんが納得して決めたんならアンタたち野郎組はそっと見守ってやるのがいい男ってもんよ。ね、黙って待っててあげたら？」
黙り込む猪狩に、龍我くんに、龍斗くん。
その後、バンドはしばらくインストゥルメンタルの形でやっていくことに決まった。
もしかしたら、私のトロンボーンも披露するようになるかもしれない。
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作者名：Momanao | 作成日時：2021年1月4日 1時
