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「お、岩ちゃんじゃん!」
店内に響く、聞き覚えのある声。
「あ、ヒロジ、おつかれ。どうしたの今日は、」
「商工会の会長とカラオケ行ってきたとこよ。」
「あ、ご無沙汰しております。」
ヒロジさんと一緒にいる男性に頭を下げる照さん。
「岩ちゃんこそ何してんのよ...って、もりぐっちゃん?」
「あ、ヒロジさん...その節はお世話になりました。」
「え、なぜにこのツーショット?え、岩ちゃんそれはヤバいって!!」
「へ、何が?」
「もりぐっちゃんまだ酒も飲めない未成年じゃん!そんな子に手出したら犯罪だよ?」
「え、岩本くんそうなのか?それは大問題に...」
「いくらなんでもそれはアウトだぜ...カズユキとじゅんこ泣かせんじゃねーよ!」
「違う!誤解!ちょっと聞いて下さいって!!」
照さんが慌てて2人の前に。
「だから森口さんは!この子は弟の彼女なんだって!」
チーン...。
そして今。
私は実家でひたすら餃子を包んでいる。
「おい典子、お前成績優秀者で表彰されたらしいな。」
「閑也が大学のホームページ見せてくれたよ...ねぇ、写真の顔が怖すぎなんだけど、お腹でも痛かったの?」
家族が騒ぐ中、私は無心で餃子を包んでいる。
「姉ちゃん、」
閑也が話しかけてきた。
「そういえばあのゲーム、クリアできた?俺もやりたいから今度持って帰ってきてよ。」
...あーー!!!
そして完全に撃沈する。
神様、富士山、
...典子に、幸あれ。
〜完〜
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作者名:Momanao | 作成日時:2021年1月4日 1時