籠の中の鬼 (ページ7)

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今から５年前、私は顔色が青白い人に突然話しかけられた。

「お嬢さんお父様はいるかな？」

私は少し大きな屋敷に住んでいて、そこで父母姉と楽しく暮らしていた。父の仕事上屋敷に人が出入りするのが多かったので話しかけられることには慣れていた。

「すいません…今父と母は姉と一緒に出かけています…」

「何をしているんだい？」

「明日私の誕生日なんです！それでお父様とお母様とお姉様が買い出しなどに…」

「そうかい、それは幸せだね」

「はい！」

私は気がよくなって青白い顔色の男の人と楽しく会話をしていた。

「キミは恵まれているね
その美しい容姿透き通るような鈴の声そして華奢な体色白い肌何より家柄にも恵まれている」

青白い人がつらつらと褒める言葉に私は何故か寒気がした。
周りが深い夜だったからかもしれない。
私はその人が怖くて気味が悪くて仕方がなかった。

「あ、ありがとうございます。」

「神様は君に与え過ぎたね、私が制裁してあげよう」

青白い人は私に訳の分からないことを言うと私のおでこを人差し指で付いた。

「えっと…？」

その指は私のおでこに浸透してきた。

「ﾂｯ」

(痛い、おでこが熱いどうなっているの？
痛い、お父様…お母様……お姉様………助けて痛い)

私は訳が分からなくて、涙が止まらなかった。
おでこに指が刺さっていて痛いはずなのに、その痛みは消えたりまた現れたりする。

(私の体はどうなっているの…？熱い…痛い……)

「素晴らしい、私の血を与えても尚自我を保っているそして私の血を拒もうとするその回復力……貴様には期待している」

青白い人はそう告げると、深い夜の中に消えていった。
私はその後体が蒸発したように熱く、その場で倒れてしまった。

.
目が覚めると私は屋敷にいた。
昨日のことがまるで嘘に思えた

(あれ、私自分のお布団の中にいる…そっかあれは夢だったんだ！)

私は起きて髪を整えようと思い鏡に向かった。

(なに……この目……)

鏡に向かうと、私の瞳が変わっていた。
猫の目のような瞳孔、その瞳孔の周りに血走ったような模様。

(なに？なにこれ…？？気持ち悪い……)

私は自分の瞳を見るのが怖くなって
部屋を飛び出した。

(お父様、お母様…お姉様……！！！)

私は助けを求めたくて家族の元へ走った。居間に行くとお姉様がいた

「おはようA 寝癖が取れてないわよねぼすけさんね」