松下村塾のお姫様【銀魂】

第五訓 ページ7

なしside


ある夜の町に二人の子供の姿が見えた


桂「高杉……こんな夜更けに遊び歩いていいのか？今度こそ勘当されるぞ」


高杉「…………心配いらねェよ。どうせ明日には勘当される身だ」


桂「……」


高杉「桂、お前こそこんなところで夜遊びしてたらせっかくの特等生も取り消し出ぜ？」

桂「心配いらん。丁度くだらんゆとり教育にはうんざりしていたところだ。アイツらには夜になる前に逃げるよう伝えておいた。借りは返さんとな」


高杉「……」


桂「名門講武館きっての神童と悪童が組むんだ。役人の足止めくらいたやすかろう」


銀時「名門の二人？笑わせんな」


由紀「国家転覆を狙う反乱分子を育成する、悪の巣」


銀時&由紀「松下村塾の悪ガキ４人の間違えだろ/でしょ」


高杉&桂「！！」


高杉と桂の前に腰に刀をさし木刀を持った銀時と由紀が立っていた


桂「お前らは……！何故ここに！！逃げろと言ったはず……！」


銀時「そりゃ、松陽の話だろ

なんで俺達まで逃げなきゃならねェ

それに学校のサボり方から夜遊びまで覚えたんだ

もうテメェら立派な門下だ。別れの挨拶くらいするさ

もうこれで十分だ。あとは俺らがやる。お前らは手ェ引け」


由紀「どうせ私たちと松陽は流れ者だし居場所なんてどうにでもなる

でも二人は違うでしょ？これ以上関わると戻れなくなるわよ

士籍を失いたいの？」


高杉「……戻る場所なんぞあったらハナからこんなところに来ねェ」


桂「お婆が死んでから既に天涯孤独の身

元よりこの身を案ずる者などいない

何より士籍などという肩書きが必要なものにはもうなる気はない」


高杉「もしそんなもんがあんなら誰に与えられるでもねェ。この手で見つけ」


桂「この手で掴む」


高杉と桂も腰に合った木刀を抜いた


銀時「……そうか……じゃあ、もう何も言わねェ」


由紀「自分の思うままにすればいいよ」


侍「おい、そこの童ども。こんな夜更けに何をやっている、貴様らどこの家の……」


銀時「松下村塾、吉田松陽が弟子、坂田銀時」


由紀「同じく、吉田由紀」


桂「同じく、桂小太郎」


高杉「同じく、高杉晋助」


４人「参る！！」


侍「な、なんだ！このガキども！」


松陽「抜かないでください」


侍「！！」


４人「！！」


松陽「そのまま剣を収めていただきたい、両者とも。どうか私に抜かせないでください」

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