お嬢と不良【東卍】

12.財力担当 ページ13

『あれ、ココ君だ』

九井｢お嬢じゃねぇか、久しぶりだな｣

＿


学校からの帰り道、駅前におしゃれなカフェができたと小耳に挟んだので寄り道していると、前方の方からココ君が現れた


『あれ、髪型変えたの？なんかすごい剃りこみだね』

九井｢いろいろとあったんだよ｣

『似合ってるよ、さすがイケメン』


久しぶりに見た彼の顔に初めて会った時のことを思い出す


＿

あれはそう、1.2年前

未成年だけで作られた強盗団が巷を騒がせていると噂を聞き太陽が面白がってその強盗団のボス、ココ君を家に招いたことがあったのだ


呼び出されたココ君は漣組の一人息子の太陽に呼び出されて焦ったらしいんだけど残念、呼び出した太陽の方は何も考えていないただの阿呆だった


客室に案内してはすぐに前かがみになりながら

｢金を稼ぐコツ教えてくれ！！｣
｢俺が家を継いだら一緒に手を組まないか？！｣


なんて話をすごい勢いでしてココ君を困らせてた

ちなみに私も、1歳しか変わらない強盗団のボスには興味があったので客室で一緒になって座って話を聞いてました


それで、あの日はどういうわけか最終的に、太陽がココ君に依頼人の紹介をするかわりに太陽といつか手を組むなんて話になって終わりました。



あの時は全然意識してなかったけど今考えたらすごい話術だよね、太陽の脳死会話からあんな得しかない話に持っていくなんて、

多分、太陽は阿呆だけど馬鹿では無いからその事も意識しながら話を進めてたんだろうけど、、


まぁそれからまた色々と交流があってココ君と私は会ったらお茶する程度には仲良くなったのだった


＿


『なんか最近は仕事量とか増えてるらしいね、太陽がここらへんの知り合いはほとんどココ君のこと知ってるみたいなこと言ってたよ』

九井｢あー、ちゃんとしたチームに入ったからな｣

『え、そうなの？？？』

九井｢おう、正確には俺じゃなくて俺の所属してるチーム、黒龍のことを知ってる人が多いんだろ｣



黒龍ってイザナｻﾝが先代、先々代くらいの総長やってたとこだよね、最近また殺人部隊とか物騒な噂聞くこと多くなったけど、あそこってイザナｻﾝが逮捕された後六本木のイカレ兄弟に潰されてたはずだけど、復活したのかな…？



『強盗ココ君の次は殺人ココ君？』

九井｢勝手にシリーズ化させんなよ｣




＿＿

▷九井一

・太陽のお気に入り
・強盗団ボスから黒龍幹部へうつった異色の経歴の持ち主
・太陽とイヌピーは合わせたくない

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