西島さんの短編集

色と病 ページ19

【何かの衝撃があれば見える可能性は0%ではありません。】







聞き飽きた台詞






どんな大きな病院を訪ねても言われることは全部同じ。





【衝撃】 【可能性】




初めは持てた希望も、いつしか諦めに変わっていた。








生まれつき、視界に色がなかった。




気付いたのは四歳。





「ねえママ、なんで白いの？」





私のその一言で病気だと分かった。








別名、不治の病





治ることはなかなかない。









疑問は沢山あった。





病室の窓から見える海。







あれは海。




でも、どんな色をしてるんだろう。






【海は青色だよ。】





母からそう言われた。









じゃあ、、青って何色なんだろう。









それすらも分からない。









？「あれ？君、ここの病室？」


その日、その時、君と出逢った。

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