お兄ちゃんの友達の大倉くん（緑） (ページ22)

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肌に触れる空気が澄んでいて、冬の冷たさを物語っている。

紅葉の時期あった？とツッコミたくなるくらい秋は一瞬にして過ぎていって、12月となった。

辺りはもうクリスマスムードでいっぱいだ。

お兄ちゃんも子どもみたいにはしゃいじゃって、毎年出している小さなクリスマスツリーを鼻歌を歌いながらリビングに出していた。

大倉くんがお兄ちゃんのところへ寄っていって、飾り付けの箱から取り出したツリーのてっぺんに挿す星をお兄ちゃんの頭の上に置いた。

「うわ、ヤスあほみたい(笑)」

「やめんかい！」

お兄ちゃんはすぐに頭から星を取ってしまった。

そんな2人の様子を側から見ていた私は、大倉くんの可愛すぎるイタズラにきゅんきゅんしている。

コーヒーでも入れようかな、そう思ってソファーから立ち上がりキッチンへ向かう。

何かお菓子はあったかなーと棚をゴソゴソ探っていると、背後に何やら人の気配が

振り向くと、大倉くんだった。

「コーヒー？手伝うわ」

大倉くんがうちへ来て、もう1ヶ月程になる。

泊めてもらってるお礼にってご飯を作ってくれているから食器の場所なども完璧に覚えているみたいだ。

あれからもパソコンで物件を探している姿をちょくちょく見かけるけれど、なかなかいい所に巡り会えないらしい。

私としてはむしろ巡り会えずにこのままずっとここに居て欲しいくらいだ(笑)

こんなこと思っていたらバチが当たりそうだけど、
恋の神様も私に味方してくれているのかも、なんて思ってみたりする

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