11転び ページ13
「――――――。」
目の前の鮮やかな茶色の髪をした、高校生程であろう少女が口を開いた。
「―――――――。――――、―――――。」
然しその言葉は聞こえない。
「――――――――――、―――――――――――?」
「君は、君は誰なの?」
「―――――?―――。―――――――。」
夢で会う人は知り合いしかいないと聞くが、不思議と彼女の名前を知らない。
「君は、、、」
**
「い、てて、、、」
首や腕の痛みで目が覚める。まだ頭が惘とする。
「、、、眼鏡付けっぱなしだ。気を付けなきゃ。」
今回は偶然にも割れなくてよかった。
それにしても不思議な夢だった。未だ疲れが抜け切って無いのかな。
痛む腕で背伸びをする。
「今行っても、大丈夫かな。」
適当に朝食と支度を済ませ、家を出る。
**
、、、失敗した。
天気予報を見れば良かった。滅茶苦茶雨降ってる。
「、、、止むのかな、これ。」
止む気配も、折り畳み傘も無く、雨宿りをするしかない。隣にいる金色の綺麗な髪の少女も、傘がない様で佇んでいる。
迚幼く、近くには親らしき人物は居ない。
、、、少し心配になってきた。
「、、、ね、ねぇ」
「ん?何かしら?」
「君、親は?」
「大丈夫よ!わざとだもの。」
『わざと』。最近の子は恐ろしい、、、。
「そんな事より、一緒に遊びましょう!」
「え、ええ?」
長い髪を揺らしながら、笑顔で云った。
「その、これから行かなきゃ行けない所があって、、、」
「どうだっていいじゃない!さあ、行きましょ!」
「え、うわぁ!」
手を捕まれ、雨の中を走り出す。探偵社のある方角とは違う方角だ。
「ど、何処に行くの!」
「兎に角着いてきて!」
えぇ、、、
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哀川透(プロフ) - ありがとうございます^^* 更新頑張ります! (2020年3月27日 18時) (レス) id: b64d0a9d89 (このIDを非表示/違反報告)
ななっしー - 超面白いです!更新頑張って下さい!続き楽しみにしてます! (2020年3月25日 7時) (レス) id: 653733cc4e (このIDを非表示/違反報告)
哀川透(スマホ)(プロフ) - ほわぁ、、、温かいお言葉ありがとうございます、、、頑張ります! (2019年8月12日 10時) (レス) id: 0c48593ba8 (このIDを非表示/違反報告)
なるせ - 更新頑張ってください!応援してます! (2019年8月10日 20時) (レス) id: c0e757350d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:哀川透 | 作成日時:2019年8月4日 18時