検索窓
今日:23 hit、昨日:190 hit、合計:110,686 hit

ページ28

あのホームランの後、ろーたんはしっかりと抑えてベンチに戻ってきた。







そのままベンチ裏へと行ってしまって、その姿が気になって追いかける。








こっそりついて行くと、床にグラブを叩きつけたあとさらに奥の人気が少ない方へ向かうろーたん。






その姿を追いかけようとしたら、声をかけられる。







大谷「ついてくの?」








『……はい。迷惑、ですかね』







大谷「それは朗希にしかわかんないけど。……ほっしーがしたいことすればいいんじゃない?」







私の行動を否定も肯定もせず、そう言い放って打席の準備に向かった大谷さん。







通りかかったムネくんから「Aさんは行きたいタイプでしょ?」と言われた。







私にできることはこういうことしかないからね、ってムネくんに伝えてろーたんの行った先へ向かう。








廊下の先には座り込んで1人で泣いてる、大きくて小さな姿があった。






その姿を見たら少し迷ったけど、ここまで来たんだからと思って勇気を出して声をかける。







『……ろーたん、』






佐々木「……」







声をかけても無反応。そんなことの想像くらいはしてたのでくじけない。







『肩、冷やそう。体悪くなるよ』







佐々木「…………なんで、来たんですか」






やっと声を出してくれたと思ったその一言が、私の心を少し冷たくする。






『…………うん、ごめん。ろーたん嫌がるかもと思ったけど……来ちゃった』






そう伝えても相変わらず無反応。






『……大丈夫。その後ちゃんと抑えてくれたし、きっと先輩たちが打って、』







佐々木「俺の心配より、」







私が話してる途中に、声を出したろーたん。







佐々木「……俺の心配より、自分の心配をした方が……っ、」






きっとろーたんも言いながら、途中でまずいと思ったんだろう。






私の方を見て眉毛を下げて申し訳なさそうな顔をするから、嫌でも伝わってくる。






…………こんな顔させたかったわけじゃないんだけどなぁ、







『うん、ごめんね。私が言っても何も説得力なかった』






佐々木「ちがッ……!すいません、俺……ッ」







『いいのいいの。ろーたんの言ってること合ってるし』






そう言って笑みを向けてみるけど、私と目を合わせると下を向いてしまった。






きっとこれ以上ここにいても、ろーたんにとってなんのプラスも生まれないなと思って、ここを去ろうと思った。






『……でもね、朗希』






佐々木「……!」







『私は信じられないかもだけど、私以外は信じてね。


……最強の仲間が揃ってるから』

・→←・



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (163 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
819人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ひな - 今まで見た中で一番面白いです!続き待ってまーす  (1月21日 20時) (レス) @page44 id: 9ec4ffa748 (このIDを非表示/違反報告)
乃絵留(プロフ) - オリ.フラ付いてます。わざとだったらすみません (12月1日 16時) (レス) id: 49cfacfa3c (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ちゅら | 作成日時:2023年11月25日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。