【歌い手】例の歌い手…実は。3

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学校が終わると丸ちゃんの家に直行した。




丸「で、歌う曲決まった？」




飲み物を注いでいる丸ちゃんに歌いたい曲が2曲あることを伝えた。




丸「…2曲歌うの？」



不思議そうに聞かれる。



そりゃあそうだ。



１つの曲に力を入れた方がいいのだから。2曲になると片方がおざなりになるのではと考えているのだろう。




「うん。どうかな？」




曲名とコンセプトを伝えると、納得したようで頷いた。




丸「…なるほどね。いいと思うよ。」




ことんとコーヒーが入ったコップを置いてくれた。




私はブラックコーヒー飲めない民なのですが、丸ちゃんのブラックコーヒーは飲める。なんでだろ。




「そういえばさぁー。天月さんとはどうなの？w」




にやにやする私に丸ちゃんは分かりやすく顔を赤くした。




丸「えっえっ。ちょ、え？！」




「動揺しすぎw」




丸「…んまぁ。じ、順調？なのかな？」




照れながらいう丸ちゃんが可愛い。




恋する女の子は可愛いって聞いたことあるけど…ほんとですね！可愛すぎ！！！




丸「Aは？」




「へ？」




丸「だーかーら、Aはどうなの？って。」




「え…私いないよ？」




丸「そうなの？てっきりさかたん、センラさんらへんだと思ってたんだけど…」




ほら、仲良いし。という。




「…いや、2人ともいい人すぎて私にはもったいないよw」




私は誰かと付き合っても長続きしない。




昔、自分が求められている。必要としてもらえてると実感したくて、告白されたから付き合ったことがあった。




でも、なんにも感じなくて、感じない自分がただただ虚しくなって。それから私は全て断るようにしていた。




好きな人を作りたくないのに…作りたくないのにどうして。




丸「ふーん。」




さかたん達可哀想に…と呟く丸ちゃん。




私は首を傾げた。









わざと。よくわからないってフリをして。

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