【銀魂】ナルシスト女とドＳ男

#思い出して ページ26

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沖田side




なんでィ。


見せつけるようにイチャイチャしやがって。

旦那も満更でもなさそうだ。




ムカついたから、ちょっと無視して人ごみの中を歩くと、あいつが頭をなでてやるって言ってきた。



いつもなら、ふざけんなって言うところだが……



気付けば体が勝手に動いて、ほんの少し頭を下げていた。



アレ、どうしちゃったんでィ俺。







そんな自分に疑問を抱いていると、そっと頭に触れてきた手。




そこで、はっとした。



涙が出そうだった。






『そうちゃん』



『いい子ね』





……姉上。






すごく、似てる。


このなで方。




大好きだった、俺の姉上。



忘れることなんてできねェ。




温かい手だ……。









すっと離れた手に、名残惜しささえ覚えた。




顔をあげると、Aは｢どうしたの？｣と今にも聞きたそうな顔をしていた。





顔に、でてたか。






｢なんか総悟、びっくりしてた？｣


｢あ、ああ……｣




顔も性格も違ェのに。




｢(なんで手の温かさは似てるんだろうねィ……)｣



｢あ、笑った。そんなに気持ち良かったの？｣



｢ヘタクソすぎて笑えやした｣



｢え？せっかく私がなでてあげたのに……｣



なんてやつだと言いながら、Aは笑った。





あ、




笑顔も、似てらァ。

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