【銀魂】ナルシスト女とドＳ男

#笑顔が ページ13

沖田side






あいつが歌舞伎町から姿を消して、3日が経った。









「どうした総悟、なんかソワソワしてねえか？



便所か？」







「いいえ、そうじゃなくて…」









明らかにおかしいだろ。






3日前、星を見に行ったきりだ。







探しても探しても、Aはいない。




あいつは結構目立つからいたらわかる。





俺の言葉を素直に聞いて、来なくなったのか？









…いいや、ありえない。





あのナルシストで自己中な女が素直に俺の言うことを聞くか？









それに。






『……私はね、歌舞伎町が好きなの。


ここを歩く人達はみんな幸せそうにしてる……


1人1人が輝いてて、希望を持ってて……



その姿見てると、私まで幸せになれる気がしてくる』







あの時のあいつの目。







また、ここに来るだろうと確信していた。









.









なのに…いねぇ。






歌舞伎町はいつもと何らかわりない。



行きかうやつらは酔いつぶれたサラリーマン、男を連れた女、楽しそうなやつらばかり。









あいつがいないだけで…







俺の目には華やかだった歌舞伎町は華を失ったかのように小さく見える。









「俺…結構大事に思ってたんですねィ」









「…何の話だ？」







不思議な顔をして土方は尋ねた。









「土方さん、あの時のナルシスト女覚えてやすかィ」









「ああ、まあぼんやりと」









「…見つけたら、連絡して下せェ！」








俺は、今まで歩いてきた側とは逆の方向に走った。









「はぁ！？オイ総悟！どこ行くんだ見廻り中だぞ！」








「すいやせん、俺やることあるんでさァ！」









土方が何か言っていたが、それどころじゃなかった。









人ごみをかきわけながら前へ進む。






あぶねえだろうが、とか女の怒鳴り声だとか聞こえるが関係ない。









アレ。俺なんでこんな焦ってんだ？





走りながら、荒い息をしながら考える。









ナンパから助けて、また助けて、星見に行っただけだろィ。









なんで、あいつの笑顔が頭から離れねえんだよ。








どこいったんだよ、A…！！

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